東北支援速報

仮設住宅団地での心のケア  〜安心できる空間づくりから心のケアへ〜

2013.05.16

今回は、仮設住宅入居者の方々へのケアについてご紹介します。

JENでは、仮設住宅の集会所やその周辺に集う様々な企画の実施の他に、現地で支援活動を行っている「Recovery For Japan)」(リカバリー・フォー・ジャパン、以下RFJ)さんと協力し、入居者へのカウンセリングなどを継続して取り組んでいます。

RFJは、臨床心理士、整体師、ケアワーカーなどのスタッフを中心とした団体で、専門的知見・経験に基づいたケア活動を震災直後から被災地各地で継続して行ってきました。

【リラクゼーション・カフェのようす】
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現在、活動の中心はマッサージと傾聴です。そしてさまざまな活動を通じた、リラックスできる空間・場所づくりです。

この日は、住民の皆さんと共に、地元の新鮮な食材を使った軽食を作り、ピアノの演奏に合わせて歌を歌いました。

カフェを開催する日・場所によって、お年寄りが多かったり、子どもが多かったりと、集まる方々の傾向が異なることもあります。毎回、様々な活動を柔軟に行うことで、集まった方々が安心できる空間づくりを心がけています。

仮設団地の集会室に集まる方々からの情報をもとに、ひきこもりがちな高齢者を訪問したり、子育てに悩むお母さんにアドバイスをするなど、さまざまなサポート活動へとつなげていきます。

【ひとりずつお話をうかがいながら、マッサージ・タッピングを行います】

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マッサージを受けたある女性は、「本当にありがとう!今度は私がマッサージしてあげる」と、笑顔でスタッフの身体を気遣ってくれました。

石巻市内には、6,995戸、15,950人の方々が、仮設住宅で暮らしています。(2013年5月現在)

各団地によって抱える問題、表情はさまざまです。自立して生活再建に向けて着実に歩んでいる方もいらっしゃる一方、お年寄りが孤立していたり、子どもがストレスを抱えているなど、個別の問題を抱える世帯もあります。継続した細やかな支援が必要とされています。

JENでは、特に、仮設住宅の方々への心のケアを継続して行ってまいります。引き続き、ご支援をよろしくお願いいたします。

【JENでは、東北の復興支援へ、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】


「ハンドメイドを仕事にする。〜石巻の手仕事市&体験会〜」が大盛況!

2013.05.09

JENは、5月4日、ものづくりをする女性たちを応援するイベントを、石巻市で開催しました。

開場直後からたくさんの方においでいただき、イベントは大盛況となりました!

参加した11団体のブースには、かわいいアクセサリーや雑貨をはじめ、さまざまなものが並べられ、どれを買おうか目移りするほどでした。

【市内外から約200人の方においでいただきました】
来場者からは「素敵なものが多く、見ていて楽しい」との声をいただき、出店した方も楽しそうに接客していました

お客様だけではなく、出店した方々が互いに「これはどうやって作るの?」と情報交換をする場面も多く見られました。

【接客するみなさんにも笑顔があふれました】
イベントの目玉は「ものづくり体験」です。

3つのお店にご協力いただき、来場者への体験教室として「機織り」、「しじみアクセサリーづくり」、「ハワイアンアクセサリー」を行いました。

【人気の機織り体験ではコースターを作りました】
この体験会は、来場した方々のものづくりをやってみたいという気持ちを高め、コミュニケーションや外出の機会とし、生活の楽しみにつなげ、そして出店ものづくりグループの新たな仲間作りにも結び付けようという試みです。

その結果、AMIS工房さんの機織り体験では、体験した人のなかから数人が、次のAMIS工房の活動に参加することになりました。新しい繋がりを作ることができて、本当に良かったです。

【キッズスペースも大盛り上がり】
また、キッズスペースでは、子どもたちが布用クレヨンで「オリジナルバッグづくり」に挑戦。 素敵なバッグがたくさんできあがっていました。

イベント中、何人かのお客様から、「私も作ったものを販売してみたいのですが…」とお声を掛けていただき、とても嬉しく思いました。

ものづくりをする女性の収入創出や販路拡大の支援、情報交換の場にしようと開いたイベントは、大成功をおさめることができました。次回はもっと大きなつながりの場を作っていきたいと考えています。

次回のイベントは、今年10月ころに開催する予定です。

JENは、今後も石巻の女性たちの心の復興を支援していきますので、興味をお持ちになった方はぜひ、JEN石巻事務所までお問い合わせください。

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【6/9(日)ボランティア募集】東北にお花を植えようプロジェクト 石巻市上釜ふれあい広場に、花を植えよう!

2013.05.01

6月9日(日)のジェン復興支援ボランティアは、フェリシモ基金と皆さまからのご支援により、公園の整備作業を行います。

今回の作業現場である「上釜ふれあい広場」は、サッカー場、パターゴルフ場などのある多目的公園です。震災直後から使用が中止されていましたが、2012年の10月に復旧工事が終わり、現在はサッカーやバスケットボール、グラウンドゴルフなどのできる多目的公園として市民に広く利用されています。2012年の秋に、多くのボランティアや地元住民の方々との共同作業で、チューリップの植栽を行いました。そのチューリップが、見事な花を咲かせています。


(2013年4月28日撮影)

今回は、花期が終わったチューリップの球根の掘り起し作業と、新しい花苗の植え付け作業を行います。復興には、ボランティア一人一人の力と、その行動や言葉に勇気づけられる地元の方々のパワーが欠かせません。多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

◆実施日時:6月9日(日) 9時30分〜15:00頃
※予備日6月16日(日)
※参加者数や作業の進み具合によって、予定より早く終了する場合があります。

◆場所:「上釜ふれあい広場」 宮城県石巻市 門脇字元明神40-1

◆作業内容:チューリップの球根の掘り起し作業 花苗の定植作業 など ※雨天中止

◆ご参加の条件・現地まで自力でお越しいただける方(現地集合・現地解散となります)※公共交通機関でお越しの場合、石巻駅前〜作業現場までの送迎を行います。・宿泊施設を利用の場合、共同生活ができること・滞在中の作業着、装備を持参できること。(持ち物については次項を参照)・ボランティア保険に加入していること。(お近くの社会福祉協議会でご自身にて加入をお願いします。加入保険としては、天災プランを推奨します。加入した年度内有効となります。)

◆集合時間:8時30分
*交通手段の関係で遅れて参加される方はその旨ご連絡ください。

◆集合場所:ジェン石巻事務所前 *JR石巻駅より徒歩1分

 

◆服装・持ち物
作業用に汚れてもよい服をご用意ください。
□ 飲料水
□ 帽子 日よけ用にお奨めします。
□ 昼食 昼食をご持参ください。車で5分ほどでコンビニがありますので、現地で購入も可能です。
□ 着替え
□ タオル 夏の作業で首に巻くと暑さ対策にもなります。汚れてもよいものをお持ちください。
□ 園芸用の手袋 軍手は水には弱いので、園芸用の手袋が適しています。
□ 雨合羽(上下) 少雨決行です。必要な方はお持ちください。
□ 常備薬 必要な方は必ずご持参ください。
□ 健康保険証のコピー
□ 水筒 目や手を洗える水を入れておくのがベストです。
□ ウエストポーチやディバッグ 作業時に貴重品や荷物を身に着けておくのに便利です。

〇交通手段について
仙台⇔石巻:宮城交通 ミヤコーバス
(お問合せ先 022-711-5310)
高速バスは各地から石巻駅直通のバスも運行していますが、到着時間や出発時間が早朝や深夜が多いようです。仙台⇔石巻のバスは、約20 分間隔で運行しています。発着時間や場所を事前にお調べください。

仙台―石巻を結ぶJR仙石線は高城町〜陸前小野は津波被害により、松島海岸駅〜矢本駅までの列車代行バスでの運行になっています。仙台から石巻まで東北本線廻りで直通運転をしている 1 日 1 往復の臨時列車のみありますが、運行時間が上りは早朝、下りは夕方のため、お奨めできません。石巻から陸前赤井駅までは、列車が運行していますが本数が少ないので、事前に時刻表で時間をお調べください。前泊もお勧めします。

〇安全と衛生について
出発前から体調管理に注意してください。睡眠不足、前日までのお酒の飲みすぎは熱中症などのもとになります。体調に不安がある方は参加をお控えください。現地の作業内容や天候等により、スタッフが判断した場合には作業を中止する場合がありますので、その指示に従っていただきます。また、現地では、余震活動と思われる地震があります。作業前に避難場所などをスタッフが説明しますので、時間には余裕を持って集合してください。

〇作業中の休憩
作業中の休憩は JEN スタッフが時間を見ながら取りますが、水分などは各自必要に応じて取ってください。疲れを感じた場合、具合が悪い場合には、すぐに作業を中断して監督者(JEN スタッフ)お声掛けください。

〇ボランティア保険加入について
ボランティア保険(天災プラン@670 円)にご加入いただくことは必須です。お申込みについては、近くの社会福祉協議会等でご自身にて、加入をお願いします。一度加入すると 2013 年 3 月末まで有効です。

◆お問い合わせ特定非営利活動法人ジェン(JEN)石巻事務所
電話:0225-25-5611(平日9:00〜18:00)
担当:伊藤・鳥塚

 

◆お申込み

ジェンボランティア募集ページより申し込み用紙をダウンロードし、必要事項を記入の上、メール(volunteer@jen-npo.org) またはFAX( 0225-25-5612)にてお申し込みください。

※締め切りは5月31日までとなっておりますが、定員(20名)に達し次第、お申込みを締め切る場合もございますので、予めご了承ください。

※前日6月8日(土)のボランティア活動もございますので2日連続での参加も可能です。

 


「浜へ行こう!〜春のワカメ祭り!シャコエビもあるよ〜」が開催されました

2013.04.18

4月13日、14日の2日間にわたって、牡鹿半島の東浜で、第2回「浜へ行こう!」が、浜へ行こう!運営実行委員会主催、JEN協力のもと開催されました。

これは、浜のみなさんの発案により生まれたもので、年間を通して浜の春夏秋冬を紹介する体験型の復興支援です。
今回、参加者の最年少は4歳(!)の女の子です。

【お世話になる狐崎漁村センターです。2日間よろしくお願いします】
初日は、牧浜で刺網漁を体験しました。
地元の2人の漁師さんと一緒に、海底に仕掛けた網を引き上げに向かいます。

【はたしてシャコエビは入っているのか…】
網は長さ75メートル。「すごい!重い!」と叫びながら、一生懸命引き上げます。

そのとき!

【きました!シャコエビです!】

念願のシャコエビがあがり、みなさんから歓声が!

【こんなにとれました!】
まだ気温が低く、シャコエビは1匹だけでしたが、ほかにもカレイやカニ、ドンコなどが次々にあがり、初めての刺し網体験を楽しみました。

このあと、夕飯にするため、とれた魚をさばくことも挑戦。
漁師さんや地元のお母さんに教えていただきながら悪戦苦闘しましたが、みんなでカレイのお刺身とドンコのなめろうなどをつくりました。

浜のお母さんたちからは、おいしい地元料理を提供していただきました。
自分でとった魚を自分でさばいて食べるのは格別ですね!

【乾杯!交流会は大盛り上がりでした】
「浜へ行こう!」2日目は、鹿立浜でワカメの収穫体験です。
みなさん、初めて目にするワカメのいかだに「きゃー!すごい!」と大興奮!

【ワカメのもともとの姿です。迫力!】
実は上についているバネのようなものが、刻んでパックで売られているメカブです。
見たことのない形にみなさん驚きながらも、刈取りを体験しました。

【みなさん刈取りに夢中です。】
とったばかりの新鮮なワカメで、青空のもと、ワカメしゃぶしゃぶランチです。

【茶色のメカブをお湯につけると…】
【きれいな緑色になりました】

このほかにも、たたいたメカブを使ったねばねばメカブごはんやお味噌汁などをいただき、ワカメランチを満喫しました。

楽しい2日間を終えて、みなさんから
「また来たい!」「帰ったら、東浜や石巻の事を伝えたい」
「ワカメや牡蠣を食べる時に漁師さんの事を思い出したい」と言っていただくことができました。

天候にも恵まれ、参加したみなさんと浜のみなさんが楽しそうに交流しているのを見て、浜の新しい試みである「浜へ行こう!」をより充実したものにするため、JENとしてもサポートしていきたい、という思いを新たにしました。

次回もお楽しみに!

【JENでは、東北の復興支援へ、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

ご寄付は、こちらから受け付けております】


国際的ピアニストのパノス・カランさんが石巻を訪れました

2013.04.04

パノス・カランさんは、震災後、JENの活動に賛同して東北の支援活動を行っていらっしゃいます。

3月25日、26日に4度目の石巻訪問を果たしました。

【右がパノスさん。ご友人でフルート奏者のザックさんも来石してくれました】

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「世界は東北を忘れていないというメッセージを伝えたい」というパノスさん。

仮設団地や地域の集会所など、2日間で5か所をまわったコンサートでは、やわらかく心地よい旋律のなかにも、力強さを感じられる演奏を披露しました。

【素晴らしい演奏と、素敵なパノスさんに笑顔を見せる奥様方】

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牡鹿半島にある児童数5人の荻浜小学校での演奏会では、パノスさんが会場に入ると、突然幕が開き、5人が迫力の太鼓演奏を披露するサプライズが!

驚いたパノスさんは、日本語で「すごいねー!」と大喜びでした。

【熱気あふれる和太鼓!】

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各演奏会には、地域のたくさんの方々が集まり、演奏のあとも、パノスさんと一緒になっておどけたり、笑い合ったりして本当に楽しそうな時間を過ごしていました。

【N’s-SQUARE(石巻市鹿又)では、ゆったりとした雰囲気で演奏を楽しむことができました】

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みなさんからは「落ち込みがちだったけれど、演奏で心が洗われました」「感動しました。やってくれてありがとう」と口々に感謝の気持ちを伝えていただきました。

音楽の力はすごい、と改めて感じた2日間でした。

パノスさんは最後に「私は東北に恋をしました。これから何百回でも訪れたい」と話してくれました。

JENは、これからも心の復興につながる活動を継続してまいります。

【JENでは、東北の復興支援へ、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。

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