東北支援速報

赤ちゃんと一緒に離乳食教室

2016.11.24

調理室では女性たちが和気あいあいと包丁を握り、その様子を、「さらし」で高い位置におんぶされた赤ちゃんがのぞき込んでいます。
ここは福島県助産師会が実施する、乳幼児からの食育体験の会場です。

 

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【初めての晒おんぶ】 Photo:© 一般社団法人 福島県助産師会

赤ちゃんの離乳食を難しく考えず、赤ちゃんをおんぶしながら家族の食事をつくる方法を学びます。また、
・月齢にあったメニュー
・ミルク・母乳は好きなだけあげて良い
・アレルギーに過度に心配しなくてよい
・バランスよく食べさせることが大事
など、お母さんが日頃から疑問に思っていることも学べます。

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【栄養士による説明】 Photo: © 一般社団法人 福島県助産師会

2016年6月から、JENは一般社団法人 福島県助産師会をパートナーとして、「助産師による妊産婦包括支援」事業の支援を開始しています。
福島県助産師会は、震災後に多く寄せられた相談から、たくさんのお母さんが赤ちゃんを育てることに不安を抱えているイことを知りました。
離乳食の作り方を学ぶこと、泣く赤ちゃんをおいたままにしなくても良い、おんぶしながらの料理を体験することで、不安が軽減されること、自分を肯定し、自信を持つことにつながると考え、地域の栄養士と合同でこのプログラムを実施しています。

そしてもう一つ大切なことはお母さんたちが地域とつながること。

 

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【参加者全員と赤ちゃんと一緒の食事】 Photo: © 一般社団法人 福島県助産師会

参加者の方々からは
「助産師の方々に相談できて、不安なこと、悩んでいたことが解消できた」
「他のママと情報交換ができた」

という声が届いています。

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「誰一人取り残されない避難」を目指して

2016.11.17

「世界津波の日」である、11月5日の13:00。
岩手県釜石市では、防災無線からサイレンが鳴り響き「これは訓練です・・」と避難訓練を呼びかけます。

豊かな海に面し、鉄鋼業の世界遺産でも有名な釜石市。
東日本大震災では、すぐれた防災教育を受けた子どもたちが率先避難者となり、自分自身と多くの地域の人びとを救った一方で、行方不明の方をあわせて1,040人の尊い命が失われました。

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【美しい釜石市・鵜住居(うのすまい)地区の海。防潮堤からの眺め】
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【港の前にある津波避難路】

二度とこのような悲劇が繰り返されることのないように釜石市では「震災検証室」を設け、釜石市内の各地区の人びとが震災時にとった避難行動やその前の防災訓練等を詳細に調査し、防災政策への反映や「東日本大震災 釜石市教訓集」を全戸配布するなど、市民への啓発に努めています。
東日本大震災 釜石市教訓集

冒頭の「世界津波の日」にあわせて、釜石市と、市内で活躍する特定非営利活動法人カリタス釜石の主催で「男女(みんな) の視点を取り入れ実践する地域防災力UP講座」が開催され、JENの東北事業統括の高橋聖子(防災士)が講師として伺いました。

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【講座参加のみなさん】

前半では、「要援護者」といわれる、災害の被害から逃げ遅れがちな方への支援訓練も含めた男女(みんな)の力合わせによる各地の避難訓練の事例や、人間関係が希薄になりがちな都市部のマンションでさまざまな防災活動と地域づくりを兼ねた住民自身の手による事例などを紹介し、後半では、女性や高齢者、障がいをもった方、子ども、ペット連れ避難の方等の視点を踏まえた、避難所開設図上訓練を参加者全員で行いました。

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【図上訓練実施中】

30人ほどの参加者のみなさんは釜石市役所の方、地域のリーダーの方々等、男女約半々でした。どのようにしたら、みんなが率先避難者となる地域をつくれるのか、「みんな=多様な人々」の命と尊厳を守る避難所を設営できるのか、グルーワークのなかで、東日本大震災のご経験をした参加者の方々が、重要な視点を提供してくださいました。

釜石市のみなさんの未来の命を守る取り組みに心から敬服致します。

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東北の若手女性のパワーが集結

2016.08.18

JR郡山駅から車で30分、里山の美しい自然に囲まれた、古民家「くらしの学校 蓮笑庵」に、東北の被災各地で活動する、19歳から41歳までの女性約20人が集結しました。
活動分野は子育て支援、学習支援、防災、まちづくり、起業支援、ワークライフバランス等、多岐にわたりますが、被災地の社会課題に取り組む点では共通しています。

参加者ひとりひとりが本音で語り、事業実施や組織運営、地域での関係づくり等、様々な課題を持ち寄り、そして解決策も出し合う、力みなぎる場となりました。

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被災地支援に携わる若手女性の研修合宿「グラスルーツ・アカデミー東北 in 福島」を主催したのは、宮城県登米市を拠点に被災地各地で活動する特定非営利活動法人 ウィメンズアイ。
このイベントにおいて、JENはプログラムの企画支援、資金提供、この合宿後のフォローアップ支援等、全面的にバックアップしています。

 ウィメンズアイの活動紹介はこちら

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 ジェンダーの専門家の大崎麻子氏がプログラムの企画支援と2日目の講師・ファシリテーターを担いました。

 なぜ今、若手女性の連携強化と研修が必要なのでしょうか。

 それには被災地の現状が深く関連しています。

被災地外から来た多くのNPO/NGOが去った今、NPOやソーシャルビジネスなどの形で復興を支えているのは地域で暮らす方々です。元から地元に暮らす方、故郷の危機を目の当たりにしてUターンで戻った人、他県から支援活動に入り、その後被災地に移住した人など様々で、多くの若い女性も含まれます。

 震災から5年経った今、地域の復興を担うひとたちは、組織運営や、持続的な活動の在り方等、様々な課題に直面しています。そのなかで女性、とりわけ若い女性は、地域のしくみのなかで活躍の場が無かったり、研修機会が無かったりすることから、試行錯誤しながら孤軍奮闘になりがちです。

また、10代~40代の女性はライフステージが目まぐるしく変るため、取り組みを継続していくことは容易ではありません。

地域の再生を新しいやり方で牽引する若手女性リーダーたちが横につながり、お互いを連携して助け合えるネットワークが益々重要となっている現在、「グラスルーツ・アカデミー」の開催は参加者たちの大きな力となりました。

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(©ウィメンズアイ)

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女性が自らをいかし元気に活躍できることを目指して ~ウィメンズアイ~

2016.08.04

2015年10月から、JENの新たな支援の形として、地域で活動する団体等とのパートナーシップによる支援を行っています。
今回は2016年6月新たにパートナーとなりました、宮城県登米市の「特定非営利活動法人ウィメンズアイ」をご紹介します。

前身である「RQ被災地女性支援センター(宮城県登米市)」が、三陸沿岸に災害ボランティアとして集まった有志メンバーにより、2011年6月に活動をスタートし、2013年6月にウィメンズアイが設立されました。

ウィメンズアイは、東日本大震災直後からの支援活動を通じ、働き手である男性や就学児童生徒などのニーズが優先され、家庭でも社会でも後回しにされがちな被災地の女性たちの姿を見てきました。一般的に多くを語らない東北特有の性質にも配慮しながら、女性の視点からの調査に基づき、緊急支援から長期支援にいたる継続的な援助活動を行なってきました。

2016年8月5日~8月7日の3日間、東北の地域で活動する若い世代の女性のためのネットワークづくりと学びの場「グラスルーツ・アカデミー東北」が福島県田村市で行なわれます。

グラスルーツ・アカデミーは、2015年3月の国連防災世界会議のプレイベントとして東北の若手女性リーダーとアジア・中南米の経験豊かな女性リーダーを対象にした国際研修を、国際NGOホワイロウ・コミッション(NY)と南三陸町で開催したことがきっかけで始まりました。そして、東北の被災3県(宮城、岩手、福島)の次世代を担う女性たちが集い、他者から学び、自分の経験を他者への貢献とし、みずからの成長につなげる場として続いています。

今回の研修では、「地域でどう人を巻き込むか」をテーマに、東北3県の女性たち自身が直面する課題や各地での経験を持ち寄り、3日間ともに学び合います。

【前回のグラスルーツアカデミー in 岩手の様子】
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(©ウィメンズアイ)
  【ウィメンズアイの活動の様子】
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(©ウィメンズアイ)

 

 

ウィメンズアイは、学び、つながり、ゆるやかに続けられる機会をつくり、JENとのパートナーシップの下、今までの活動をさらに強化し、女性が自らをいかし元気に活躍できることを目指します。

 

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ひとりひとりが大切にされる防災が、災害に強い地域をつくる

2016.06.30

日本の防災は
1)自助 = 自分で自分と家族を助けること
2)共助 = 企業や地域コミュニティで共に助けあうこと
3)公助 = 行政による救助・支援、のことです。

という考え方で政策やしくみが成り立っています。

多くの人が「自助」のために、家に防災グッズをそろえたり、家族で災害時の連絡方法を確認したりしているでしょう。
「公助」に関しては、被災地で活躍する消防職員や自衛隊、自治体職員の姿をテレビ等で目にすることが多いでしょう。

でも「共助」って・・?

実は東日本大震災では、この「共助」が多くの人を救いました。
近所で声を掛け合っての高台への避難、震災後1週間後で2,182か所あった避難所の多を運営した、地域防災組織に属する地元の方々。

平成26年の内閣府の防災白書では「公助の限界」が掲げられ次のように述べられています。

「東日本大震災等では、行政が全ての被災者を迅速に支援することが難しいこと、行政自身が被災して機能が麻痺するような場合があることが明確になったことから、首都直下地震、南海トラフ地震等の大規模広域災害時の被害を少なくするためには、地域コミュニティにおける自助・共助による『ソフトパワー』を効果的に活用することが不可欠である」。

高齢者や障がいとともに生きる方、子ども、性的少数者、外国籍の方・・・地域には多様な方々が暮らしています。

災害時に等しく命が守られ、支援を受けて生活を再建していくためには、多様性に配慮した防災がカギとなります。

全国的にも、地域の力が強いといわれた東北の被災地においても、共助における「多様性配慮」は、避難所を運営した方々も、避難した方々も大いに苦労し、課題を感じました。

小さな子どもを持つ家族が「子どもが騒いで迷惑がかかるから」と避難所に入らずに半壊した家で過ごしたり、車椅子の方や内部障害の人が使える仮設の「誰でもトイレ」が圧倒的に不足していたり、間仕切りがない避難所で、女性が着替えに困ったり、家族以外の異性と布団を並べて寝ることに安心できなかったり等。

こうした教訓をもとに、全国の自治体では、防災計画や避難所運営マニュアルを大幅に見直したり、女性の防災リーダーを育てる動きが広がっています。

被災地でも、今こそ被災経験を生かし、「ひとりひとりが守られ、ひとりひとりが参加する」地域防災をつくりあげていきたいという方々が多くいらっしゃいます。

JENの東北事業では、「パートナーシップ型事業運営」として、復興から取り残されがちな方々に対する地域のNPOや団体の取り組みを資金面・技術面で支援していますが「減災と男女共同参画 研修推進センター(GDRR)」とパートナーシップを結んでいます。GDRRは、ジェンダー・多様性の配慮の視点を持った専門家による地域防災の研修を東日本大震災の被災地において実施すべく、研修要請をした地元の組織と調整をしています。

 被災地では「よりよい復興(Build back better – 2015年国連防災世界会議で多用された言葉-)」の歩みが続いています。

【岩手県陸前高田市・沿岸部 H31.3.31まで通行規制区域・土壌仮置き場)】
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【岩手県陸前高田市(奇跡の一本松)
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【岩手県陸前高田市(旧道の駅「高田松原」・青いラインが津波到達地点14.5m)】
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