東北支援速報

東日本大震災から2年目を迎える被災地石巻の今 Part2 渡波地区(公共建築物の解体)

2013.03.07

現在、被災した公共建築物の解体が各地で進んでいます

一般家屋、民間建築物の解体がある程度進んだことからか、ようやく公共建築物の解体が各地で進められるようになりました。

【石巻市立女子商業高等学校】



石巻市の東に位置し、津波の甚大な被害を受けたここ渡波(わたのは)地区は、2011年四月、JENが緊急支援の担い手として呼びかけるボランティアの皆さんの拠点を設置した地域です。その中心に、ここ女子商業高校がありました。校舎は津波により使用不可となりましたが、ボランティア活動の拠点として敷地内の安全な場所に泥だし道具(一輪車、シャベル、土嚢袋など)を揃え活用させていただきました。その後、ニーズの変化により、ボランティアの拠点としての役目が静かに終わりました。

当時のボランティア活動については、こちらをご覧ください。渡波地区での活動が、たくさんでてきます。JENのボランティア活動の拠点は、ここ渡波地区に今もあり、多くのボランティアが利用しています。

市立女子商業高校の解体が、とうとう始まりました。昨年秋には在校生による「お別れの会」が開かれました。現在生徒たちは、石巻市立女子高校内の仮設校舎に通学しています。

しかし、震災の傷跡は、まだまだ市内各地に残っています。道のりの長さを感じざるをえません。JENは、復興を果たす日までそこに暮らす人びとの声を聞き、もとの生活に戻るための、そしてその先にある活気溢れる街の復興を目指し、活動を続けてまいります。

JENでは、3月8日(金)に、東北復興支援、活動報告会を開催します。

お申し込みは、こちら

【JENでは、東北の復興支援へ、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】


東日本大震災から2年目を迎える被災地石巻の今 Part1 牡鹿半島の鮎川浜(公共建築物の解体)

2013.03.05

現在、被災した公共建築物の解体が各地で進んでいます

【牡鹿半島鮎川浜 牡鹿公民館】

鮎川浜の牡鹿公民館。

二階は被災を免れたことから、長く物資配布の拠点、ボランティア活動の拠点、泥出し道具の保管、地域のお茶のみの場、展示の会場など利活用されていましたが、現在は解体工事が進んでいます。

JENも、大型車輌での通行が可能になった2011年初夏より、牡鹿半島33の浜へ、ボランティアの派遣を中心に支援活動を行ってきました。ここ鮎川地区では、ボランティア派遣の他、同11月には、地元の方が日常の買い物ができるよう、16の商店からなる仮設商店街「おしかのれん街」を設置しました。被災をした多くの地域で仮設商店街がオープンする中、ここの特徴は、なんといっても地元の人による地元の人のため(と、お手伝いにやってくるボランティアのため!)の商店街。今日に至るまで、人びとが集い、にぎわう商店街として復興のシンボルになっています。

鮎川地区は高台への移転が計画されていますが、実際に土地を造成し、移転が始まるまではまだまだ長い時間がかかる見通しです。

JENでは、3月8日(金)、東北復興支援、活動報告会を開催します。

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ご寄付は、こちらから受け付けております】


明治大学付属明治高校記念少年少女サッカー大会 開催!

2013.01.24

1月13、14日、「石巻日日新聞杯、明治大学付属明治高等学校記念少年少女サッカー大会」が行われました。

【悪天候の中懸命にプレーする選手たち 大会2日目】

2日間の大会には石巻管内から14チームが出場しました。6年生にとっては最後の大会となりました。
JENは大会のコーディネートと、主催となる石巻サッカー協会、石巻日日新聞社、明治高校とともに、大会運営全般のサポートを行いました。

【大会終了後、子どもたちと交流試合をする明治高校生】

審判、記録員など、大会の運営はすべて、明治高校サッカー部員のボランティアが行いました。
また、サッカー部以外の生徒は、JENのコミュニティ復興支援を担当するスタッフのレクチャーを受けながら、宮城名物“芋煮”作りを行いました。これはいつ起こるかもしれない次の災害に備えた、生徒たちにとっての“炊き出し訓練”の意味も兼ねています。

【前日から準備をして、2日間で約700食を提供しました。】

【芋煮を手渡す明治高校生】

2年生のある生徒は、「3年生になってもまた来たいです。活動を続けていきたい」と語り、継続的な活動への意欲を示してくれました。

【大会終了後、子どもたちと記念撮影 大会一日目】

明治大学明治高等学校による支援・交流事業は今後、5年間は継続して実施していきます。JENでは、この取り組みが、回を重ねるごとにより多くの方に広がり、たくさんの方が応援を通して、地域の復興の取り組みに参加してくださるようになることを願っています。

【JENでは、東北の復興支援へ、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。ご寄付は、こちらから受け付けております】


長引く仮設住宅での暮らしの中で

2013.01.10

被災地では、震災から二回目の冬を迎えています。

昨年の冬に各種の防寒工事が施されましたが、仮設住宅での暮らしはこれからも長期化することが予想されています。

JENでは、防災訓練や炊き出し訓練を仮設住宅自治会と共に実施することで、団地内で住民同士が助け合う、“互助”の関係づくりとその強化を目指して活動しています。

【救命救急訓練のようす。12月14日旭化成団地にて。】

AEDの使い方、人工呼吸のしかたなど、緊急時の初動対応の訓練を行います。

平時の備えの大切さを実感しておられる参加者の方々は、皆熱心に取り組んでいました。
【12月2日、新田団地での防災・炊き出し訓練】

100世帯を超える大きな団地が少なくない石巻市ですが、市中心部から離れた郊外に立地する新田団地には、別々の地域から全15世帯が入居しています。

まだ小さいお子さんを抱えるお母さんからは、「もしまた災害が起こったときに、孤立してしまわないか不安です」という声が上がっていました。

石巻市内には6,946戸16305人のかたが、いまだに仮設住宅での生活を余儀なくされています。(2012年12月時点)この数字は、入居が始まってからほとんど変化していません。

防災・炊き出し訓練・救急救命訓練は、仮設団地自治会と調整を行いながら、順次実施しています。

【ご寄付はこちらから】


佐須浜の漁師さんたちによる「カキ小屋」グランド・オープン!

2012.12.20

12月9日(日)、佐須浜の漁師さんたちによる「カキ小屋」が、グランド・オープンをむかえました。

11:00の開店と同時に第1号となるお客様が震える体で入ってきました。「どちらからお越しですか?」と尋ねたら、福島の会津からとのお答えでした。奥様の実家が石巻で、今日も朝から釣りをしてカレイなど数匹を釣り上げたとのことでした。あまりに寒いので、もう帰ろうと思ったときにカキ小屋ののぼり旗を見かけたそうです。「大好きなカキが食べられる。ラッキー!!」直ぐにカキ小屋に入ったら、「記念の第1号客です」と店のスタッフから声をかけられ苦笑い。

【カキ小屋第1号のお客様】

11:30を過ぎると次々とお客様が訪れ、あっという間に満席になりました。地元産のシュウリ貝を煮だした「シュウリ汁」が振る舞われると、みんな美味しそうに口に運んでおられました。冷えた体も直ぐに温まったようです。

【大きな鍋でシュウリ貝を煮だしたシュウリ汁】
【中新田から訪れたお客様、シュウリ汁は本当に美味しいと絶賛】
佐須浜産のカキは、1年物のため少し小ぶりですが、うま味が凝縮されております。荻浜産(おぎのはま)のカキは、2年物のため身も大きめです。佐須浜と他の浜のカキの食べ比べができますので、ぜひこの機会に食べ比べてみてください。

【炭火でゆっくり焼き上げるカキ】

心待ちしたカキ小屋の開催でありましたが、一昨日に宮城県沖を震源とする大きな地震により津波警報が発令され、18:00過ぎに鮎川浜で約1メートルの津波が観測されたばかりでした。幸い市街地にまで達する津波ではなかったため大きな被害も報告されませんでしたが、佐須浜の堤防が翌日海に沈下したそうです。「元々基礎が弱くなっていたのでは?」と漁師さんたちは話していました。

そんな影響もあり、「お客様が一人も来ないのでは…」と心配されていましたが、佐須浜の漁師さんたちも一安心でした。

佐須浜のカキ小屋は、年内は12月23日までの毎週日曜日11:00〜14:00まで開催されます。「カキが一番美味しいこの時期に一度食べにきてください」と石巻市地区漁協カキ浜小屋実行委員会の代表の細川さんは話していました。

*年明け2013年1月の開催日は、1月13日から毎週日曜日12:00〜14:30までと時間を変更して開催する予定です。

【右がカキ浜小屋実行委員会の細川代表】

また、ここでしか食べられないスペシャル・メニューとして、「佐須のバーガー」がイチ押しです。佐須浜産のカキの煮汁から作ったオイスターソースをベースにしたデミグラスソースとの相性が抜群です。

【特製のオイスターデミグラスソースの佐須のバーガー】

数々の紆余曲折を経て、この度のカキ小屋の開催に至ることが出来ました。約1年前から何度も対話を繰り返して、佐須の皆さんの願い・想いがこうして形となったこと、本当に感無量です。

JENは、これからも地域の再生に向けた様々な活動を応援してゆきます。
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