ハイチ

ハイチの基本情報

国名 ハイチ共和国( Republic of Haiti )
首都 ポルトープランス
人口 1,008.9万人(2010年:ECLAC)
面積 2万7,750km2
人種・民族 アフリカ系(約9割)、その他混血
言語 フランス語、クレオール語(共に公用語)
宗教 キリスト教(カトリック、プロテスタント等)、ブードゥー教等

出典:外務省ホームページ(2013年2月現在)

安全な水へアクセスできる環境作り

イメージ

ハイチが復興を遂げるためには、衛生環境をはじめ、様々な分野で改善をしていかなければなりませんが、その意識を持つ人は、まだ多くはありません。長年に渡る支援が現地の人びとの依存感覚を高めてしまい、自分たちの力で問題を解決する意識が低くなっているのです。そこで、JENは緊急支援終了後、安全な飲料水へのアクセスが限られたレオガンおよびグランゴアーブの農村部において、使用不可能な80箇所の給水施設の補修工事を行いました。それまで、この地域では、井戸ができる前まで、人びとは、洗濯も飲み水も、同じ場所の水を使っていました。川の近くに穴を掘り、その水を一度捨てて、再び湧いてくる水は綺麗だ、と考える人もいたほどです。洗濯場は、汚い水たまりができて、蚊が発生して不衛生な状態でした。

イメージ

そこで、グランゴアーブとレオガンの105の村で、各村それぞれ5名のメンバーからなる井戸管理委員会を設立しました。彼らは、給水施設やその周辺を清潔に保つために、毎日掃除をすることから始めました。それと同時に、各村4〜10名ずつの住民が、衛生促進員としてワークショップに参加し、正しい衛生知識を学びました。総勢459名の衛生促進員たちは、村の中央に手洗い場を設置し、石鹸で手を洗うよう呼びかけたり、家を一軒一軒訪問してコレラを予防する方法を教えたり、正しい衛生行動をカード形式のクイズにして伝えたり、衛生キャンペーンを行いました。

イメージ

支援の効果をさらに継続させるために、新たな10村で、新しい水管理委員会が発足しました。井戸を清潔に保つ、という今までの活動に加えて、管理・運営をしていきます。具体的には、井戸が故障した時に新しい部品を購入するための資金を、その井戸を使う住民たちから利用料として徴収する仕組みを作ります。井戸ができる前まで、住民たちは、自然の川の水を利用していました。それまで無料で際限なく使っていたものに対してお金を払う、この仕組みを実現させるためには、水管理委員会の役割と井戸を利用できることの大切さを、住民たちに理解してもらうことが重要です。

緊急支援物資配布(2010年2月~5月)

イメージ

グランゴアーブコミューンに加え、さらに支援が必要であると判断された隣のレオガンコミューンにおいて、4000世帯を対象に緊急シェルターキットを配布しました。初回の配布(トタン板、ハンマー、釘、のこぎり、軍手)に、ニーズの高い木材を追加し配布することによって、被災者が自分たちの手で、自分たちの生活環境を改善しました。

緊急支援物資配布(2010年1月~2月)

イメージ

JENは、地震直後の2010年1月16日に緊急支援の経験が豊富でフランス語に堪能な国際スタッフ3名を、27日にさらに1名を現地に送り、初動調査とともに緊急支援を開始しました。震源地に近く被害が甚大であったにも関わらず、首都から離れているために支援が届いていないグランゴアーブコミューン(首都ポルトープランスから西へ約50キロ)にある7キャンプ700世帯に対し、緊急シェルターキット(トタン板、ハンマー、釘、のこぎり、軍手)を配布しました。