シリア難民支援速報

ザータリ難民キャンプでのリサイクリング・プロジェクト

2017.01.19

私の名前はモーメン・オマリです。ザータリ難民キャンプでリサイクリング・プロジェクトを担当しています。
リサイクルには様々な利点があり、私たちの活動では次のような効果を想定しています。限られた資源の有効活用、キャンプ内の清潔な住環境を維持するためのゴミの削減、そして男女共により広い年齢層の難民に対する新しい収入機会の創出です。

この活動は2015年夏に欧米系の国際協力NGOが、キャンプ内12区域のうちの1区域で試験的に開始し、2016年11月までに全ての区域で実施されるようになりました。JENはこの国際協力NGOと協力しながら3,4,5区でのリサイクル・プロジェクトを担当しています。

目的はガラス・金属・布・段ボールや紙などのゴミを減らすため、日常生活で発生するリサイクル可能なゴミを回収することです。これらの資源ゴミは各世帯から集められ、キャンプ内の居住区域から離れた場所にあるリサイクルセンターに送られ、そこで種類別に分けられます。

JENの担当区域では、24人のシリア人女性が動員係として、また18人のシリア人男性が資源ゴミを回収する係として働いています。彼らグループは、このリサイクリング・プロジェクトについて、またどのように人びとコミュニケーションを取り、メッセージを伝えるか等について研修を受けました。資源ゴミの分別はシリアの人びとにとって馴染みのないことなので、私たちはこのプロジェクトの重要性や、どんなゴミを集めればいいのかについてまず説明しました。
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【スタッフが人びとにプロジェクトについて説明します】

 

研修のあと、動員係たちはそれぞれの家庭への訪問を始めました。一方、資源回収グループは資源ゴミを集めるために各世帯を訪ねました。彼女たちの説明でこのプロジェクトの意味をよく理解した家庭は、資源ゴミを分けて取っておくことに協力してくれます。資源ゴミの分別をやりやすくするため、私たちは各家庭にゴミ箱を配りました。そしてこのプロジェクトがうまくいくよう、私はチームのプロジェクト進行状況をモニターし、チームメンバー間の調整を図りました。
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【各家庭にゴミ箱を配布】

 

動員係の女性たちは、このプロジェクトに対する理解が得られず、資源ゴミの回収に協力してもらえない家庭があったり、資源回収グループとの調整がうまくいかないなどの問題に直面しましたが、私はそのような場合にもアドバイスをし、一緒に解決にあたるようにしました。
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【女性住民たちとのグループセッション】

 

それでも解決しない場合は、私が直接その家を訪問しこのプロジェクトの目的について話し合い、彼らを説得すると同時に、そうしたやり方をチームメンバーに見てもらうようにしています。動員係の女性たちはこうした問題を一つずつ解決していくことで、コミュニケーション能力を少しずつ向上させています。
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【プロジェクトを人びとにどのように説明したらいいかについてのスタッフ間での話し合い】

 

 

私はこれまで5年間、JENをはじめいくつかの人道支援団体で支援活動に従事してきました。その経験を通して、困難な状況にいる難民とどのように向き合い、どう支援していくべきかを学びました。難民の人びとに役に立っていると感じるとき、自分のことを誇りに思い、さらにスキルを向上させたいという気持ちになります。私はさらにマネジメントスキルの向上を図りたいと思っています。

モーメン・オマリ
リサイクリング 事業担当

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