シリア難民支援速報

衛生教育をめぐる3つのお話〜蝶と劇とキャンディと〜

2013.04.11

現在、JENはシリア難民受け入れによりトイレの数の不足や生徒の衛生意識の欠如などの衛生面での問題を抱えている学校を対象に、衛生教育を実施しています。

教員に対する衛生教育トレーニングに引き続き、トレーニングを受けた教員による生徒向けの衛生授業、衛生キットの配布を行いました。

マフラック県にあるアルハムラ女子学校では、ニスレーン先生は生徒たちを4グループに分け、生徒たちは自分たちのグループ名をそれぞれ「蝶」「花」「かもめ」「未来の若者」とつけました。

ニスレーン先生はJENの衛生教育教材をもとに衛生に関する授業を行ったあと、各グループに色と形の違う紙を渡し、各グループはそれぞれ異なる感染性疾病について定義、症状、伝染方法、予防方法をそれに書きこみ、模造紙に貼って、みんなの前で発表しました。生徒みんなが見られるように、できあがった模造紙はJENが配布したポスターとともに廊下に貼られます。

女子生徒の一人は、「家や学校での節水や健康維持のためのみんなの衛生意識の向上を進めるお手本になれればと思います」と語ってくれました。


アルボイダ男子小学校のアブドゥラ先生は、子どもたちが興味をもって衛生について学べるよう、生徒二人にみんなの前で劇をさせました。二人は、JENの低学年用小冊子の主人公サラとアフメッドのお話をもとにした劇を発表しました。

 

「ぼくの学校には石鹸がないけど今日からは自分の石鹸があるので、トイレの後や食事の前に使いたいと思います」JENから衛生キットを受け取った同小学校の10歳の生徒はそう言って、JENスタッフに感謝の気持ちとして自分のキャンディを分けてくれました。

このように学校で、衛生の重要性や助け合いの精神、喜びや幸せを分け合えるのはとてもうれしいことです。

この事業を支援してくださっているジャパンプラットフォーム、そしてJENサポーターのみなさんに心より感謝しています。

プログラム・アシスタント/サルワ・アルジャマ