シリア難民支援速報

教材を通じて生徒から家族へと広がる衛生意識

2013.05.02

JENはマフラック県およびイルビット県の10校で衛生教育キャンペーンを行いました。衛生教育キャンペーンでは、トレーニングを受けた教員がJEN制作の教材を使用して、生徒に対して衛生授業を行いました。

【アルナハダ小学校でのJEN衛生教育教材を使用した授業の様子】
衛生授業で使用された低学年向けの小冊子は、読み手である子どもたちと同年代の主人公、サラとアフメッドが衛生に関して学んでいく物語形式となっており、ゲームなども織り込まれています。これは授業で使用される以外にも、読み物として楽しみながら衛生について学んでほしいという思いからJENスタッフが考えたものです。

衛生教育キャンペーンの後、モニタリングのために訪れた学校では、この小冊子についてとても興味深い話を聞くことができました。

マフラック県のヘイアルダラア小学校の校長先生によると、学校ではこの小冊子の主人公であるサラとアフメッドをまねる遊びがはやっているそうです。ある女子生徒に話を聞くと、すっかり小冊子の内容をそらんじており、得意げに内容を説明してくれました。

小冊子を受け取った生徒が自分の兄弟姉妹に小冊子の物語を読んで聞かせてあげている、との話も聞きました。また、ある生徒は「お父さんやお母さんにもちゃんと手を洗わないとだめだよって教えてあげているんだ」と話してくれました。

【「弟たちにサラとアフメッドのお話を読んで聞かせてあげたよ」と教えてくれたオマール・ビン・ハタブ小学校の男子生徒】
JENの衛生キャンペーンは学校での活動を中心としていますが、このように衛生授業を受けた子どもから両親、兄弟といった家族へと効果が波及し、コミュニティ全体が衛生的環境を保っていくことも期待しています。

この事業は、ジャパン・プラットフォームと皆様のご支援で進められています。