シリア難民支援速報

ザータリキャンプでの新しい試み。主役は子ども?

2014.02.06

新年を迎え、JENのザータリ難民キャンプでの衛生促進活動も、子どもを対象とした新しい活動を開始しました。

11万人以上いる住民の4割近くが11歳以下の子どもというキャンプの現状では、子どもを対象とした活動の必要性が大変高くなっています。それらは、子どもたちの衛生に対する心構えを変えるだけではなく、戦禍を逃れ、子ども時代を難民キャンプで過ごす子どもたちの心のケアにもつながっていきます。

そこでJENは2014年度の衛生促進活動のキックオフとして、1月16日にキャンプ内にあるJENのテントで子ども向けの衛生促進イベントを主催しました。この子ども向けイベントは毎月行われているため、前月のメッセージを引き続き広めるいい機会となっています。12月のメッセージは「水の使用量の管理」だったことから、今回のイベントも水に関する活動となりました。

当日は風が強く、寒い日だったのでイベントの参加者が大幅に減るのではないかという懸念がありました。そこで、衛生促進活動員2人がピエロに扮装しました。ピエロたちがキャンプ内を歩き回りながら子どもたちをイベント会場に誘うことで、予想以上の参加者を募ることができました。

【ピエロに扮装した衛生促進活動員】
140206 ①ピエロに扮装した衛生促進活動員

イベントでは、歌を歌ったり、シリアの子どもたちによる劇を披露したり、水に関連したクイズを出したりと、JENのスタッフは色々な工夫を凝らしたアクティビティを通して水の大切さを子どもたちに教えました。劇の担当をした子どもたち6人は、JENのスタッフと何時間もの練習を重ね、素晴らしい演技を披露してくれました。

【劇を披露してくれたシリア人の子どもたち】
140206 ②劇を披露してくれたシリア人の子どもたち

【水をテーマにしたクイズに子どもたちも興味津々】
140206 ③水をテーマにしたクイズに子どもたちも興味津々

また、クイズの後には子どもたちを数名のグループに分け、【水って何?】をテーマにポスターコンテストを催しました。子どもたちはそれぞれの想像力を発揮し、色々な観点から水の意味と大切さを描いてくれました。JENはこのように、子どもたちを巻き込んだ活動を通してキャンプ内での衛生教育を促しています。

【水って何?子どもたちはそれぞれのクリエイティビティを見せてくれました】
140206 ④水って何?子どもたちはそれぞれのクリエイティビティを見せてくれました
最後には、子どもたちが今までに学んだ衛生メッセージを家でも実行できるよう、歯ブラシやはみがき、石鹸を含んだ衛生キットを、参加した子どもたち全員に配布しました。
1月のメッセージは【個人衛生】。子どもたちがこの衛生キットを使い、身の回りを清潔に保っている姿が見られるのを期待しています。

このイベントは難民の子どもたちだけではなく、JENの衛生促進活動員のチームビルディングにも大いに貢献しました。
活動員も子どもたちも2月のイベントを楽しみにしています。

【ホストコミュニティとキャンプで活動する衛生促進活動員たち】
140206 ⑤ホストコミュニティとキャンプで活動する衛生促進活動員たち

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