シリア難民(トルコ)支援速報

トルコ現地パートナー団体でのランチ事情 ~ジェンスタッフ トルコ出張レポ~

2023.11.30

今回はトルコの駐在員原口から現地のランチ事情をお伝えします。

今私は、ジェンと協働で事業を実施しているトルコ現地のパートナー団体Orange(オレンジ)と、トルコのガジアンテップ県という地域にある彼らの事務所で働いています。どんな場所に行っても、毎日の仕事の中でランチの時間は待ち遠しいです。今日もランチの時間がやってきました。

写真1            事務所内の食堂の様子

パートナー団体の事務所には、そこで働くスタッフ用の食堂があります。と言っても、ランチはケータリングで運ばれてくる週替わり弁当です。コロナ渦以前は、掃除兼食事係のおばちゃんが、スタッフ約40人分のランチを毎日作ってくれていたようです。

しかし感染予防の観点から、今は週替わりのケータリングに変わってしまったそうです。(私としては、おばちゃんの手作り料理が食べてみたかったのですが)

写真2         ある日のランチ モロヘイヤ(左)とピラウ(右)

今日のメニューはモロヘイヤとピラウ。一瞬、「えっ?おいしいん?」と思った人が多数いらっしゃると思います。私もその一人です。

モロヘイヤは、この料理に入っている、中東ではよく使われる野菜の名前で、そのまま料理の名前となっています。それに混ざっているのが、鶏肉やにんにく、とうがらし、トマト少々そしてたっぷりの油です。写真に写っている以外に、この料理の中でもレモンがふんだんに使われていて酸味があります。

味は、酸味のある食べるラー油の塩味たっぷりバージョン(?)となかなか例えるのが難しい味です。笑 ピラウにかけて食べることを想定して作られているため、かなり濃い味になっています。

そして、これは現地の人でも、とても好きか、とても嫌いかの両極端に分かれるそうです。まぁ、私としては、味を薄めに、そして油ではなくもう少しスープのようにしてくれればOKって感じかなと思います。

一方のピラウは、必ず脂+塩か何かで味付けされたものしかありません。残念ながら白いごはんはないのです…。
写真3  その翌日のランチ アイラン(左)とアラビア語でチキンシャオルマまたはトルコ語でドルネ(右)。提携団体スタッフはシリア出身者が多いため、2つの呼び名で呼んでいるようです

ちなみに次の日のランチは、チキンシャオルマ(アラビア語、トルコ語ではドルネ)とアイラン。

チキンシャオルマは、聞いたことがあるかもしれませんが、鶏肉の塊をグリルしそこから薄く削り取った肉片を、チャパティのようなうすいパンに詰めて巻いたものです。それに酸っぱくてこれまた塩味たっぷりの、キュウリなど野菜のピクルスがついています。そして、ケチャップマヨネーズがどっさりです。

アイランは、塩味の飲むヨーグルト。これは、結構くせになる私のお気に入りです。

こんな毎日の食事で、私の体重と健康状態はどうなっていくのだろうとやや不安になりつつ、やっぱり今日もランチの時間が待ち遠しいです。


北西シリアの避難キャンプでのトイレ建設~トルコ・シリア地震緊急支援の報告 Vol.2~

2023.09.07

【今年6月の緊急支援のご報告】

北西シリアの避難キャンプでのトイレの建設作業が進んでいます。
作業の進捗を写真でお伝えします。

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トイレには手洗いのためのシンク、照明が据え付けられます。

避難キャンプには十分な数のトイレが無く、トイレ建設はキャンプに暮らす方がたの衛生環境の改善に寄与します。

2月の地震発生以前より、シリアは紛争の影響から人道危機にさらされていました。
危機は13年目となり、依然として人びとの暮らしは大変厳しい状況です。シリア国内では1,500万人以上の人びとが人道支援を必要としています。また、今回の地震では880万人もの人びとが被災したと考えられています。(UNHCR, 2023年6月)

厳しい暮らしを送る人びとの自立を支えさせていただくため、ジェンは支援活動を継続してまいります。


トルコ・シリア地震緊急支援の報告 Vol.1

2023.08.25

2023年2月6日トルコ南部で大規模な地震と余震が発生し、トルコとシリアの両国で大きな被害が出ました。両国合わせ、この地震で5万6,000人以上の方が犠牲となりました。この8月時点の国連の報告では、トルコの被災地では330万の人びとが避難しているとのことです。被災地では、未だ多くの被災者の方がテントや仮設住宅での避難生活を送っています。

ジェンはトルコで提携団体とともに緊急支援を実施してきました。
その経過を数回にわたってお伝えします。

【今年5月~6月の緊急支援のご報告】

皆さまから託していただいたジェンへの直接のご寄付やクラウドファンディングによるご支援によって、この緊急支援を実施しています。シリアの被災地では、トイレの建設作業が進んでいます。

 

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また、トルコの地震被災地では、自宅を修復して戻られた方や、新たに家を借りた方などもおいでですが、未だに多くの人びとがテントでの生活を送っています。

ジェンは、避難所や個別のご家庭に、飲料水や毛布、すぐに食べることのできる缶詰等の食糧の配布を継続しています。これまでに合計13,896世帯に飲料水を配付しました。

 

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飲料水やすぐに食べることのできる食糧の配布(カフラマンマラシュの避難キャンプ)

飲料水やすぐに食べることのできる食糧の配布(カフラマンマラシュの避難キャンプ)

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すぐに食べられる缶詰等の食糧、毛布等の物資、飲料水の配布(サンリウルファ(シャンルウルファ))

すぐに食べられる缶詰等の食糧、毛布等の物資、飲料水の配布(サンリウルファ(シャンルウルファ))

トルコ・シリア地震への緊急支援や活動の様子は引き続き報告してまいります。


トルコに住むシリアの人びとの今

2022.06.23

トルコに住むシリア難民に食糧バウチャー*を配布する事業が終了しました。

トルコは先進国というイメージがある方も多いと思いますが、トルコに住むシリアの人びとは、貧困、差別等さまざまな問題に直面しており、その生活は厳しく、深刻です。シリア難民のほとんどが、非正規雇用で生計を立てているため、季節労働等で冬の間は仕事が無く収入が途絶えていた家庭や、子どもでも働かなければならない家庭が多いのが現実です。
そのため、今回の食糧バウチャーの支援により、ラマダン(イスラム教徒にとって年一番の行事)の時期に食糧を確保する事や、生活必需品を補う事が出来たとの事です。

シリアとトルコの国境付近の地域には、昔から人びとの移動があり、アラビア語を話す人びとが多く住んでいたり、アラブ系の料理が食べられたり、アラブの影響が強く残ります。 
国境付近の地域では、住人の約70‐90%がシリアの人びとです。今回、食糧バウチャーの配布を行ったキリス県もその地域の1つで、シリアの国境に面しています。

近年、トルコで大きな問題となっているのが、ホストコミュニティであるトルコの人びとと、シリアの人びとの間に起こる摩擦です。トルコはシリア難民を360万人も受け入れ、国に負担がかかってしまい、国内の経済が不安定な時に、怒りと不満の矛先が向けられるのがシリアの人びとです。10年近くトルコに住んでいても、トルコの人びとと同じような生活をする事は難しく、選挙権もなく、学校ではシリア人であるためにイジメや差別の対象となり、住む場所になじむ事ができず孤独に感じてしまうと聞いています。母国での戦争前の生活を恋しく思う一方、シリア国内の状況は、未だに危険で戻ることが出来ず、家族や親せきと離れ離れになったまま、行き場が無いと感じているシリア難民がたくさんおられるとの事です。

尊厳のある生活や環境を取り戻すための支援を今後も展開していきたいと考えております。

*バウチャーとは、契約販売店で食糧を購入できるように金額が設定された日本のプリペイドカードのようなものです。

JENの現地事業責任者とキリス県の政府関係者で連携会議をしました。

JENの現地事業責任者とキリス県の政府関係者で連携会議をしました。

古い建物の多いキリス県の住宅地です。

古い建物の多いキリス県の住宅地です。


食糧バウチャーを配布しました。

2022.05.02

JENにとってトルコで初めての事業が進行しています。シリア難民と脆弱なホストコミュニティの人びとに食糧バウチャーを配布しました。
支援の対象であるシリア難民の人びとは、10年以上前から続くシリア危機で戦火を逃れ、トルコ国内で生活をしています。事業地であるキリス県は、シリアとの国境に面しており、シリア難民が県の人口の75%以上を占めています。シリア危機の前と比べると、トルコ国内では、トルコ語だけでなく、アラビア語の表記が増えたという変化もありました。
シリアに帰還する事が未だに難しい状況の中、キリス県に住むシリア難民の人びとにとって、トルコで生活をするために、日雇い労働で生計を立てる事が一般的でした。もともと不定期、不安定な労働状況でしたが、新型コロナの影響で、より一層、仕事の機会や収入を得る事が難しくなりました。また、トルコでは昨年から物価の上昇が著しく、食料品を購入する事は家計に大きな負担となっています。
そこで、世帯人数にあわせて金額がチャージされたプリペイドカード式の食糧バウチャーを、脆弱な立場にあるシリア難民とホストコミュニティの人びとに配布し、生活をサポートしています。

事業地キリス県の街並み

事業地キリス県の街並み

バウチャー配布会場の様子

バウチャー配布会場の様子