東北支援速報

講演会:ひとり親と子どもたちをとりまく現状と課題 [岩手県宮古市]

2018.08.14

岩手県の宮古市社会福祉協議会が実施する子ども食堂「しおかぜキッチン」「しおかぜダイニング」を、JENは支援しています。

7人に1人の子どもが貧困の日本。特にシングルマザー世帯の貧困率は50%を超えます。
「しおかぜキッチン」は毎月、ひとり親、その子どもたちとボランティア、そして宮古社会福祉協議会のスタッフが集まり、いっしょにご飯をつくる、食べる、楽しい時を過ごす、そして時に困りごとの相談にのる場になっています。また、宮古市内で地域の皆さまが主体となって開催する「しおかぜダイニング」の実施も目指しています。

「しおかぜキッチン」の参加者の約半数はひとり親世帯の方々です。そこで今回、「しんぐるまざぁず・ふぉーらむ」理事長の赤石千衣子先生をお招きして、「しおかぜキッチン」「しおかぜダイニング」をご支援いただいている地域の皆さま・関係機関の皆さまを対象に、講演会『ひとり親と子どもたちをとりまく現状と課題』、『ひとり親家庭グループ相談 研修会』を開催しました。
講演会・研修会には、民生委員さん・行政関係の方々をはじめ、多くの地域の皆さまにご参加いただきました!

講演会の様子

講演会の様子

午前中は講演会を開催しました。講演会の前半は、ひとり親世帯の現状・どのような困難を抱えておられるのか、また、相談を受けた際やお声掛けの際に支援者が心がけるべきポイントなどを教えていただきました。後半は、2人1組になり、相手の短所を長所に置き換えて表現する、「自己尊重トレーニング」に取り組みました。例えばある人の短所が‘仕事が遅い’ことである場合、それは‛丁寧で慎重に作業している’という長所に置き換えて受け止めることができます。このように、相手の良い面に注目することは、相談対応やサポートの際にとても大切な視点であることを学びました。

講師の赤石先生とスタッフの皆さま

講師の赤石先生とスタッフの皆さま

午後からは、『ひとり親家庭グループ相談 研修会』を開催しました。午前の講演会に続き、グループ相談会の実施方法や相談を受ける際のポイント、ひとり親世帯が活用できる制度など、より実践的な内容を学びました。
参加者の皆さまからは、「これまでは自分の発言で相談者を傷つけてしまうかもしれないと思って積極的にお声掛けできなかったが、これからは勇気をもって一歩踏み出そうと思いました!」「今日学んだことを、今後相談を受けた際に取り入れます!」「制度についてもっと勉強します!」など、今後の支援活動につながる前向きなご感想をいただき、とても有意義な研修会となりました。

研修会の様子01

研修会の様子01

研修会の様子02

研修会の様子02