東北支援速報

小さな公園の整備から子ども会の再生へ

2014.11.20

石巻では、津波が浸水した沿岸部では流されたまま復旧していない地域の公園が多く、また、野球場・スポーツグラウンドなどの広い運動場に仮設住宅が設置されたことにより、子どもの遊び場が減りました。

JENが今年石巻市内で行った小中学校のアンケートと保護者へのヒアリングでは、「震災によって子どもの遊び場がなくなった」という意見が多数挙がりました。そこで津波による被害があった沿岸部にある約70ヶ所の小規模公園を調査し、地域のニーズ、現在・今後想定される利用者数、周辺の遊び場との関係などを考慮して、石巻市上釜地区の2ヶ所で開発公園の整備を行っています。

●工事の様子●
141120 ①●工事現場の写真●
上釜地区では震災後、町内に住む子どもたちの為の活動を行う「子ども会」が機能していない状態であり、町内会では来春から「子ども会」を復活させたいという意向がありました。そこで町内会と住民の方々と共に公園整備を行うことを通じて、「子ども会」を再開することを目指しサポートをしています。

地域では「子どものための遊び場が欲しい!」という思いから、住民の皆さんが公園整備に向けての話し合いを何度も行い、様々なアイディアを出し合いました。また、基礎工事前には子どもたちや多くの住民の方が草刈りを行いました。

●会議の様子●
141120 ②●会議の写真●
●草刈の様子●
141120 ③●草刈の写真●141120 ④●草刈後の写真●
●ラジオ体操●
141120 ⑤●ラジオ体操の写真●
8月の夏休み中には、震災以降中止していたラジオ体操が整備前の公園で行われ、毎日地域の親子約70名が参加しました。

このような公園整備に向けた活動を通して、町内会と「子ども会」が少しずつ機能を取り戻しています。

公園2ヶ所の完成は12月7日を予定しています。当日は、まず公園整備の仕上げとして皆さんがペンキ塗りやベンチの組み立て、植栽をし、その後完成式が開催されます。完成式では公園のルールやマナーについての講習、昼食会を行う予定です。

JENはこれからも子どもたちが暮らしやすいまちづくりに取り組んでまいります。

====
 募金を受け付けています。 ↓↓↓↓↓↓↓

○郵便振替口座 00170-2-538657
口座名 JEN
通信欄に「東日本大震災」と記載ください。

○クレジットカード:こちら
プルダウンメニューから「東日本大震災」をお選びください。

その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、
JEN東京本部 (03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら


門脇中学校生徒会が「つながる花壇」でボランティア・スピリット賞を受賞!

2014.10.09

第18回ボランティア・スピリット賞を石巻市立門脇中学校の生徒会が受賞しました。

この賞は、ボランティア活動の表彰・仲間との交流・情報の発信の3つの柱で中学生・高校生が行っているボランティア・スピリットを応援することを目的にしております。

審査のポイントは、①地域貢献度、②発想力、③企画力、④実行力、⑤リーダー・シップ、⑥学んだこと・感じたこと
上記を総合的に審査するそうです。

「つながる花壇」の活動はジェンがサポートし、2012年10月から始まったプロジェクトです。震災当時小学校5年生だった子どもたちが、2012年4月に門脇中学校に入学し、総合学習の時間に「自分たちができる復興計画」という授業の中で発案された計画でした。

門脇中学校は、主に石巻市立門脇小学校と同大街道小学校の子どもたちが入学します。両校とも津波の被害が著しい学区であり、中でも門脇小学校は、火災により校舎が全焼しました。南浜町を初めとする地域全体が津波と火災により大きく変貌し、ここに暮らした生徒らの目には「灰色の街」に映りました。また、被災した門脇小学校には、全国から多くの視察者が来られていたこともあり、「この母校の敷地に花壇を作り、色とりどりの花を咲かせ、みんなを元気にしたい」そのように生徒らは考えました。

【火災により全焼した門脇小学校の校舎と敷地】
141009 ①校舎IMG_1317
学校の先生たちは、生徒らの計画を実現させるために市の教育委員会に相談しましたが、東日本大震災の復興・復旧工事の関係や煩雑な業務も相まって、小学校の敷地に花壇を設置することは難しいことでした。ジェンは「最大の被災地石巻の子どもたちが主体的に活動し、地域を活性化する」ためのサポートを行いました。
小学校から少し離れた場所に空き地を借り、瓦礫だらけの空き地の整備や周辺の除草、ゴミ拾いなど必要な活動を行いました。

2012年11月、多くの住民やボランティアらの協力の下、花壇の整備を進めチューリップなどの球根を植栽しました。翌年の春には想いが詰まった花たちが驚くほどたくさん咲き誇りました。
2013年秋、「つながる花壇」は発案した2年生から1年生に引き継がれました。

【2年生107名の生徒たちとお手伝い頂いたボランティア】
141009 ②生徒たちIMG_5662
【2013年5月、見事な花が咲き誇りました】
141009 ③2013年5月IMG_1357
今回の、ボランティア・スピリット賞の受賞は、地域を巻き込み地域の活性化に貢献したものであります。未来の石巻の復興の担い手は間違いなく育っております。
ジェンは、これからも担い手の人材育成に努めて参ります。

====
 募金を受け付けています。 ↓↓↓↓↓↓↓

○郵便振替口座 00170-2-538657
口座名 JEN
通信欄に「東日本大震災」と記載ください。

○クレジットカード:こちら
プルダウンメニューから「東日本大震災」をお選びください。

その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、
JEN東京本部 (03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら


「夢の遊び場」を創ろう!

2014.09.25

8月24日、9 月7日の2日間、JENでは「UNIQLO DREAM WALLプロジェクト」(詳しくは、⇒こちら)と協働し、「夢の遊び場を創ろう!」をテーマにワークショップを行いました。

石巻市西部にある上釜ふれあい広場のなかに、子どもたちが「遊びに行きたい!」と思えるような場所、行くだけでワクワクするような“夢の遊び場”を実現するため、子どもたちや地域の方々のアイデアを集め、実際のプラン作成に取り入れるために開催しました。

地域の子どもたちをはじめ、延べ約100名が参加し、賑やかなワークショップになりました。

【第1回ワークショップの参加者】
140925 ①参加者syuugousyasin
【広場を訪れ、周りの状況を確認しました。】
140925 ②広場でs20140824_0093
8月24日、会場である石巻市立釜小学校の体育館には、約50人の参加者が集まりました。

まず、全員で予定地である広場を訪れ、その大きさや位置、周りにあるものなどを確認しました。ワークショップを進行するファシリテーターは、コミュニティデザイナーの山崎亮さんです。班ごとのまとめ役は、地元の高校生が頼りになるお兄さん、お姉さんとして大活躍してくれました。

公園から戻った後は、公園の中で、「どんな遊びをしてみたいか」について、体を動かして表現するワークを行いました。

【体をつかってアイデアを表現します。】
140925 ③体を使ってIMG_6316
【ポラロイドカメラで撮影して、アイデアカードをつくりました。】
140925 ④アイデアカード20140824_0188
カードを班ごとに1枚の模造紙にまとめて、1回目は終了です。

第2回は、前回のアイデアを整理し、モデルとなる建築模型を使いながら、その配置や色、どうやって遊ぶのか、についての意見を出し合いました。

【模型での作業に、子どもたちも夢中!】
140925 ⑤模型での作業IMG_6764
グループごとに、「この広場で1日あそぶとしたら、どうするか?」をテーマに模型の配置や色を決め、ストーリーを考え、発表を行いました。これらのアイデアをもとに、建築家の竹内昌義さんがプランとしてまとめあげ、来年春の完成を目指しています。

【グループごとにプランを発表!】
140925 ⑥発表IMG_6903
JENでは、「子どもたちが心から遊びたいと思える空間づくり」を地域の住民の皆さんと共に実施することにより、『暮らしやすい街・ずっと暮らしたい街』を地域の方々の手で実現できるように活動を続けていきます。

※8月24日の様子が河北新報オンラインニュース(宮城版)
9月7日の様子が朝日新聞デジタル(宮城版)
に掲載されました。合わせてご覧ください。

====
 募金を受け付けています。 ↓↓↓↓↓↓↓

○郵便振替口座 00170-2-538657
口座名 JEN
通信欄に「東日本大震災」と記載ください。

○クレジットカード:こちら
プルダウンメニューから「東日本大震災」をお選びください。

その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、
JEN東京本部 (03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら


ふるさと親子カレッジ第3回目は網地島で海水浴とキャンプを行いました

2014.09.11

8月20日・21日、1泊2日の日程で第3回「ふるさと親子カレッジ」を開催しました。

「ふるさと親子カレッジ」は石巻市の歴史や魅力を再認識する事、親子の絆を深めることを目的として、石巻市、石巻市教育委員会、石巻日日新聞に後援頂き、JENが主催している親子の野外学校です。

今回は石巻の離島である【網地島(あじしま)】での海水浴とキャンプ体験を実施しました。島の西部にある「網地白浜海水浴場」は、遠浅でエメラルドグリーンに輝き海の透明度は東北有数を誇ります。この海水浴場は震災時の津波によって大打撃を受けましたが、島の住民や全国のボランティアの協力で、昨夏に再びオープンすることができました。

140911 ①集合IMG_6079
心配した天気も、網地島に到着すると晴れあがり、絶好の海水浴日和となりました。
震災後、海に行くのを避けていた子どももいましたが、海を目の前にすると急いで準備運動を済ませ海へ飛び込んでいきました。保護者も子どもたちと一緒に楽しみました。

140911 ②ボートIMG_5998
参加した児童からは海水浴時間の延長の声があがりました。

今回の宿泊施設である『島の楽校』は、自然環境に恵まれた網地島での合宿生活を通じて、心身ともに健全な児童生徒を育てることを目的として、2000年に閉校となった旧網長中学校の校舎を全面改装して2002年にオープンした施設です。

140911 ③島の楽校IMG_5562
この施設の基本的なルールは、「集団生活における自活」となっていて、
本企画の中ではそのルールに合わせ、全員で役割分担を決め、食事の準備を行い、一緒に食べて、全員で後片付けを行いました。食事終了後には、子どもたちが楽しみにしていた花火大会を行い1日目が終了しました。子どもたちは海水浴の疲れもあったのか早く眠りについたようでした。

140911 ④食事作り①IMG_5572
140911 ⑤食事作り②IMG_5622
140911 ⑥食事IMG_5742

140911 ⑦花火IMG_5785

活動後の保護者の方へのアンケートにて「イベントへの参加動機」について伺ったところ、
「震災後激減した遊ぶ機会を与えたい」「子どもから参加したいといわれた」といった回答がみられました。
「参加後の児童の変化」については、「積極性の向上が見られた」という意見や「震災で受けた精神的なダメージが緩和されてきた」など前向きな意見が多く見受けられました。

140911 ⑧話し合いIMG_5804
2日目の朝食も全員で食事の準備や後片付けを行いました。1日目と比べると子どもたちの自主性がとても上がったように見受けられ、保護者はもちろんジェンスタッフも子どもたちの成長する様子を目にし、活動の意義を感じることができました。最後は参加者全員で白浜海水浴場ビーチクリーンを行い終了しました。

140911 ⑨IMG_5824
140911 ⑩ビーチクリーンIMG_6072
ジェンは、これからも復興の担い手である子どもたちが元気に育つ環境づくりの一環として「ふるさと親子カレッジ」に取り組んでまいります。

====
 募金を受け付けています。 ↓↓↓↓↓↓↓

○郵便振替口座 00170-2-538657
口座名 JEN
通信欄に「東日本大震災」と記載ください。

○クレジットカード:こちら
プルダウンメニューから「東日本大震災」をお選びください。

その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、
JEN東京本部 (03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。


ふるさと親子カレッジが開校しました

2014.08.07

「ふるさと親子カレッジ」は、親子でふるさとである石巻について学び、市内で実施する野外講座に参加することで家庭の日常から離れ、双方が心身ともにリフレッシュできることを目的としています。昨年度実施した「ふるさと子どもカレッジ」を引き次ぎ石巻市内の小学校へ通う4年生から6年生を対象とした親子での参加で開催しています。
6月から11月まで全6回、石巻の各所に体験と学びポイントを設け充実した内容にしていく予定です。

1
6月28日に牧山ハイキング&写真講座をテーマとした第1回目が開催されました。
今回は12組29人の親子が参加しました。
最初に牧山の駐車場で写真講座を行いました。インスタントカメラを子どもたちへ配布し、フィルムの巻き方から撮影までを教えました。保護者の方にはなじみのあるインスタントカメラもほとんどの子どもにとっては初めての体験であり緊張した面持ちでした。最初にお母さんやお父さんを撮るよう促すと撮影をしながら少しずつ子どもたちの緊張がほぐれたのか笑顔や会話でいっぱいになりました。
2014-06-28 08.42.24山頂にある零羊崎神社(ひつじさきじんじゃ)に向かい、途中には郷土史家の 邊見清二(へんみせいじ)さんにもご同行いただき、「石巻にはいつごろから人が住んでいたのか?」、「牧山の名前の由来となった 魔鬼(まき)一族の伝説」などのお話をしていただきました。「この辺りに人が住み始めたころは、今から5~6mも海水面が低かったから、みんな山の方に住んでいたんだよ!」という話に、子どもたちはびっくりしていました。また、普段みることがない昆虫や植物を目にし、会話が弾み、いつのまにか楽しそうな表情になっていました。
2014-06-28 09.30.55
2014-06-28 10.42.23遊歩道を抜けるとそこにはアスレチック施設があり、お昼ご飯もそこそこに子どもたちは駆け出していきました。
保護者にとって、楽しそうに遊ぶ子どもを見ることが、なによりもリフレッシュされるようでした。
52014-06-28 13.07.11-2ジェンでは今後、漁業体験、離島でのキャンプ、料理体験などの講座を予定しています。震災以来、多くの課題に直面している被災地の親子にとって、「ふるさとである石巻を再認識しながら親子の絆を深める」豊かな時間になるように、取り組んでまいります。

====
 募金を受け付けています。 ↓↓↓↓↓↓↓

○郵便振替口座 00170-2-538657
口座名 JEN
通信欄に「東日本大震災」と記載ください。

○クレジットカード:こちら
プルダウンメニューから「東日本大震災」をお選びください。

その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、
JEN東京本部 (03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。


2 / 1012345...最後 »