東北支援速報

一万本のチューリップを咲かせよう!

2012.10.11

10月7日秋晴れの日曜日、石巻市の西端に位置する運動公園「上釜(かみかま)ふれあい公園」に、約70人の地域住民、ボランティアが集合。株式会社フェリシモ 基金事務局 様のご支援のもと、公園の周りに1万本のチューリップの球根を植えました。

この「上釜ふれあい公園」には、昨年の震災直後、ご遺体を安置する場所が足りなくなった際に“仮土葬場”として、付近で犠牲になった多くの方が安置されました。そのため、広場の使用再開には複雑な思いを抱いている方も、少なくありません。そのような事情を十分に鑑みたうえで関係者は「子どもたちの遊び場を取り戻す」ことを優先し、施設の再開が決まったそうです。そして今年4月から工事が始まり、この10月から、ようやく一般利用が再開されました。震災前に植えられていた桜やツツジなどは津波の被害を受けて伐採されてしまったため、今回の植栽のイベントが企画されました。
【球根は、花王国オランダから届きました。】


きれいに咲くように、注意深く植えます。

【球根の向きを揃えることで、葉の位置がそろい、きれいに咲くのだそうです。】

お昼には、宮城県の秋の風物詩「いも煮」が、地元のお母さんたちから振る舞われました。JENが緊急期に上釜地区で炊き出しを行っていた際にお手伝いに入ってくれたお母さんたちです。いも煮片手に、地元のお母さんたちとボランティアさんたちは、楽しいひと時を過ごしました。

【いも煮で団らん】
【石巻市の花、ツツジの植栽も行いました】


【作業は午後3時ころに終了。お疲れ様でした!】

天候にも恵まれ、予定されていた作業は無事終了しました。参加された皆さま、大変お疲れ様でした。子どもたちの遊び場である公園や広場は、被災によって使えなくなったり、無事だった場所にも仮設住宅が建設されたりと、震災後、大幅に減少しています。再整備された広場には、バスケットコートや人工芝のグラウンドもあり、多くの子どもたちが毎日のように訪れています。


今週末14日には「再生上釜ふれあい広場フェスティバル」と題して、地元町内会の主催で施設再会を記念したお祭りが開かれる予定です。上釜地区には震災前1000世帯が住んでいましたが、多くの住宅が被害を受け、現在は約400世帯に減少しています。コミュニティの再生はいまだ、道半ばです。JENはこれからもコミュニティ、そして人々に寄り添った支援活動に取り組んでまいります。