[NGO共同声明] より積極的な難民受け入れを含む日本の難民支援の充実に向けて

お知らせ|2016.09.15

「より積極的な難民受け入れを含む日本の難民支援の充実に向けて」

内閣総理大臣 安倍晋三 殿
外務大臣 岸田文雄 殿

私たちは、日本国内外で難民支援に取り組む民間の団体です。

ご存知の通り、急増するシリア難民・国内避難民をはじめとして、世界で難民状態にある人の数は第二次世界大戦後最悪といわれ6,500 万人を超えています。世界全体が直面する人道危機状況において、国際社会は連帯して解決の道を模索しており、9 月19 日(月)には、国連総会が主催する「難民・移民に関する国連サミット」、翌20 日(火)には、オバマ大統領が主催する「難民に関するリーダーズサミット」が開催されます。

両者の会合を通じて、急増する難民(移民)が置かれている危機的状況の解決に向けて、従来の対応を上回る規模で国際社会が貢献していくことが求められています。先のG7 伊勢志摩サミットにおいて、5 年間で最大150 人のシリア人留学生の受け入れに踏み込んだことは一定の評価を受けていると認識していますが、これまでも世界の人道危機に対して貢献してきた日本として、より積極的な姿勢でこれらの会議に臨んでいただきたく、以下提案します。

来る9 月19 日の「難民・移民に関する国連サミット」、20 日の「難民に関するリーダーズサミット」双方において、あらゆる手段を通じて、日本へのシリア難民を含む難民受け入れのさらなる増加を表明し、それによって国際社会の一員として、より積極的に「責任の分担」を果たしていく日本の姿勢を打ち出していただきたい。

ご高配のほどよろしくお願いします。

以上

【参考】
◎難民・移民に関する国連サミット(9 月19 日開催)について
国連総会は、難民と移民の大規模な移動に対応するため、より人道的で調整されたアプローチで各国が協力することを目的に、ハイレベルサミットを開催する。国連総会が、難民と移民の大規模な移動に関して、国や政府の首脳レベルのサミットを呼びかけるのは初めてで、国際社会による今後のより良い対応を考える歴史的な機会となる。このサミットは国際的な移住に関するガバナンスを強化し、難民と移民の大規模な移動に対応するより責任と予見性のあるシステムを構築する、貴重な機会ともなる。(国際移住機関ウェブサイトより)
会合に関するウェブサイト(英語) http://refugeesmigrants.un.org/summit

◎難民に関するリーダーズサミット(9 月20 日開催)について
オバマ大統領がカナダ、エチオピア、ドイツ、ヨルダン、メキシコ、スウェーデンと共同で、開催するサミット。現在の難民の危機的な状況に対応するため、次の3点を通じて新たな世界レベルのコミットメントを引き出すことを目的とする。日本の参加については9 月7 日現在で不明。
1.サミット参加国が難民への拠出金を30%増額する
2.サミット参加国が難民の受け入れ数(第三国定住、その他の形態含む)を2倍とする
3.教育の機会および適法な就労機会を、世界でそれぞれ100 万人ずつの難民に提供する
会合に関するウェブサイト(英語)http://www.state.gov/p/io/c71574.htm

▼賛同団体(五十音順)
公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
イエズス会社会司牧センター
特定非営利活動法人移住者と連帯する全国ネットワーク
カトリック東京国際センター(CTIC)
カリタスジャパン
社会福祉法人さぽうと21
認定NPO 法人 ジェン(JEN)
全国難民弁護団連絡会議
特定非営利活動法人名古屋難民支援室
難民・移住労働者問題キリスト教連絡会
特定非営利活動法人難民自立支援ネットワーク
特定非営利活動法人なんみんフォーラム(FRJ)
特定非営利活動法人難民を助ける会
日本カトリック難民移住移動者委員会(J-CaRM)
特定非営利活動法人日本救援行動センター(JARC)
社会福祉法人日本国際社会事業団
一般社団法人日本福音ルーテル社団
特定非営利活動法人パルシック
認定NPO 法人パレスチナ子どものキャンペーン
NPO 法人無国籍ネットワーク
RAFIQ(在日難民との共生ネットワーク)
(申入書とりまとめ) 認定NPO 法人難民支援協会

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