東北支援速報

1+1=2じゃない。「パートナーシップ型」の事業の力

2016.12.22

政府の資料では「課題先進地域」と表現されるとおり被災地では震災によって悪化、または顕在化した課題があります。

● 震災後に急速に進んだ少子高齢化
● 離れて暮らさなければならなくなった家族
● 貧困や孤立の問題
●  安定した雇用の場の少なさ  など

地域の力と当事者の方々の力を信じ、震災前になかったような先進的な方法で、こうした課題に真正面から取り組む岩手県、宮城県、福島県の7つの団体とJENはパートナーシップを組み、これらの団体実施する事業を資金面、技術面で支援するかたちで東北事業を実施しています。
一般的なドナー団体と違って、JENは以下のようにそれぞれのプロジェクトに深くかかわります。
「誰も取り残されない復興」というビジョンを共有したうえで:

(1)事業づくりに際し一緒に考えます。
(2)モニタリングや評価をサポートします。
(3)必要に応じて、パートナー団体の実施力を強化するカスタムメイドの研修やネットワーク作りを支援します。

JEN東北事業のパートナー一覧
2016年11月14・15日に、JENは東北事業パートナーミーティングを岩手県一関市で開催し、はじめてパートナー団体同士が一堂に介し、各団体の知見を共有、組織運営や事業運営の合同研修を行いました。

20161114_TH_Partnermeeting1

 

 

 

 

 

【一堂に会してのJEN東北事業のパートナー団体のみなさん】

20161114_TH_Teambuilding2

 

 

 

 

 

【楽しく、でも真剣にチームビルディング中です】

JENのパートナー団体の対象は、それぞれ赤ちゃんから高齢者まで多様ですが、根底で、誰一人取り残されない社会を創るということ、そして当事者の方々と地域の力を信じる点で共通していることから、知見の共有に関してパートナー団体から、

「自団体にない視点があり、連携可能性が見えた。新しい地域課題への気づきも得た。」
「一見関係ないと思われる事業でも、誰も取り残されない社会に向かっての活動であることを知り、自分たちも頑張らなければと思う。モチベーションが高くなる。」
といった意見が出ました。
また、JENが計画段階からJENがかかわることで事業の必要性が明確になった、成果・指標が明確化になった、連携先が広がった、というコメントも頂きました。
パートナー団体とJENの力をあわせて、1(パートナ団体)+1(JEN)=2を目指すのではなく、地域の力を活かしたり、政策提言を通じて、「誰も取り残されない社会」に向けた政策や社会のしくみを提案していくことで、1+1=∞(無限大)を目指して事業のインパクトを高めていくために、JENの役割を果たしていきたいと思います。

20161114_TH_The participants3

 

 

 

 

 

【参加者全員で集合写真】

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】

tohoku

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


赤ちゃんと一緒に離乳食教室

2016.11.24

調理室では女性たちが和気あいあいと包丁を握り、その様子を、「さらし」で高い位置におんぶされた赤ちゃんがのぞき込んでいます。
ここは福島県助産師会が実施する、乳幼児からの食育体験の会場です。

 

20161124_TH_onbu1

 

 

 

 

 

 

 

【初めての晒おんぶ】 Photo:© 一般社団法人 福島県助産師会

赤ちゃんの離乳食を難しく考えず、赤ちゃんをおんぶしながら家族の食事をつくる方法を学びます。また、
・月齢にあったメニュー
・ミルク・母乳は好きなだけあげて良い
・アレルギーに過度に心配しなくてよい
・バランスよく食べさせることが大事
など、お母さんが日頃から疑問に思っていることも学べます。

20161124_TH_session2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【栄養士による説明】 Photo: © 一般社団法人 福島県助産師会

2016年6月から、JENは一般社団法人 福島県助産師会をパートナーとして、「助産師による妊産婦包括支援」事業の支援を開始しています。
福島県助産師会は、震災後に多く寄せられた相談から、たくさんのお母さんが赤ちゃんを育てることに不安を抱えているイことを知りました。
離乳食の作り方を学ぶこと、泣く赤ちゃんをおいたままにしなくても良い、おんぶしながらの料理を体験することで、不安が軽減されること、自分を肯定し、自信を持つことにつながると考え、地域の栄養士と合同でこのプログラムを実施しています。

そしてもう一つ大切なことはお母さんたちが地域とつながること。

 

20161124_TH_eating3

 

 

 

 

 

 

 

【参加者全員と赤ちゃんと一緒の食事】 Photo: © 一般社団法人 福島県助産師会

参加者の方々からは
「助産師の方々に相談できて、不安なこと、悩んでいたことが解消できた」
「他のママと情報交換ができた」

という声が届いています。

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】

tohoku


ボランティアに代わる新しい支援のカタチ 第16回「浜へ行こう!」

2015.06.18

2014年3月より、ボランティアの新しい形として生まれ変わった被災地支援の参加型体験プロジェクト「浜へ行こう!」は、2014年は宮城県石巻市の牡鹿半島の地元住民からなる「浜へ行こう!実行委員会」が主催し、NPO法人JEN(ジェン)が活動を実施してきました。

2015年からは「浜へ行こう!実行委員会」の自立を目指して、実行委員会の運営をJENがサポートすることで主体を移行してきました。市内唯一の大学である「石巻専修大学」の学生が立ち上げた旅行業のNPO「プレアツーリズム」が運営に参加し、若い力も加わってますます牡鹿半島を盛り上げています。

【「寄らいん牡鹿」と浜料理お茶っこ会】
150611 ①浜料理お茶っこ

5月23日(土)-24日(日)に、第16回「浜へ行こう!」が開催されました。
1日目は牡鹿半島の給分浜で住民助け合い団体「寄らいん牡鹿」のみなさんと浜料理お茶っこ会/国重要文化財の十一面観音の拝観、2日目には佐須浜で地元漁師との漁業体験/サンファン祭りへ参加、と盛りだくさんの内容でした。
参加者は、東京/仙台/中国/台湾など、様々な国と地域から集まりました。

【佐須浜で漁業体験】
150611 ②佐須浜漁業体験

参加者からは「当地に行って人々と出会って、そしていろいろ話を聞いて本当によかったです。また、東京で体験できない活動もあってまことに充実した2日間でした」という感想が聞かれました。

牡鹿半島の住民である実行委員会が主体となって企画・運営していく「浜へ行こう!」の次回開催をお楽しみに!

今後の開催については、日程・行程が決まり次第「浜へ行こう!」ホームページでお知らせします。

【浜へ行こう!ホームページ】
150611 ③ホームページ

【JENでは、皆様からのご寄付を受け付けています。ご協力をよろしくお願いします。
ご寄付は、こちらから受け付けております】

Miyagi


浜で婚活!「浜こん2014 in 牡鹿半島」

2014.11.13

11月1日(土)・2日(日)の両日に渡り宮城県石巻市の牡鹿半島で、去年に続き第2回目となる「浜こん2014 in 牡鹿半島」が開催されました。

「浜こん」は、牡鹿半島の人口流出、少子高齢化や漁業の後継者不足等の課題解決に向け住民側の要望と協力の下で企画されました。独身の男女が新たな出会いを見つけるための牡鹿半島を舞台としたイベントです。

今年の参加者は、牡鹿半島に住む男性9人と全国から募集した女性8人。参加した男性陣は事前のセミナーを経て、一致団結してイベントを盛り上げました。牡鹿半島の様々な場所を訪れ、住民のみなさんの協力で牡鹿半島の魅力を充分に伝えることができました。

1日目は牡鹿半島小渕浜の割烹民宿めぐろを会場に、自己紹介とゲームを通じてのコミュニケーション。夕食は地元で獲れた新鮮な魚介類を楽しんで頂きました。その後の交流会では参加者はすっかり打ち解けてあちらこちらで話がはずみ笑顔が見られていました。

2日目、女性参加者は谷川浜を訪問し、地元で採れた新鮮なホヤ・ホタテのバーベキューを楽しみながら、浜へ嫁いだお母さん方から浜の暮らしなどの話を聞きました。その後、「サン・ファン館」へ移動。穏やかな天気の中、交流を深めるゲームや昼食を取りながらのフリータイム、最終アプローチタイムを経ていよいよ告白タイム。カードに意中の人を記入しカップル発表!
5組のカップルが誕生しました。おめでとうございます!

【自己紹介タイム】
141113 ①自己紹介タイム
【幸せの鐘を鳴らす2人】
141113 ②幸せの鐘を鳴らす2人
30代女性のコメント
「参加するまでは自分と合う人はいるのか不安でしたが、2日間という時間の中で相手の方をよく知ることができました。会話だけでなく参加型のいろいろなゲームもあり楽しみながら過ごせました。この度はありがとうございました。」

【どんな家庭を築きたいですか?】
141113 ③話しをする2人
誕生したカップルは、これがゴールではなく、これからがスタートです。JENはこれからも見守りながら、浜に笑顔の輪がさらに広がる様に活動していきます。

主催:JEN、株式会社ツヴァイ
協力:ヤフー株式会社
後援:石巻市、石巻市牡鹿総合支所、石巻観光協会、宮城県漁業協同組合

====
 募金を受け付けています。 ↓↓↓↓↓↓↓

○郵便振替口座 00170-2-538657
口座名 JEN
通信欄に「東日本大震災」と記載ください。

○クレジットカード:こちら
プルダウンメニューから「東日本大震災」をお選びください。

その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、
JEN東京本部 (03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら


ボランティアに代わる新しいカタチ 第12回「浜へ行こう!」

2014.10.02

9月8日(月)-9日(火)、宮城県石巻市で「浜へ行こう!」が開催されました。

第12回となる今回は、牡鹿半島の荻浜(おぎのはま)でお祭り準備の清掃活動、お祭り参加、仮設住宅視察、給分浜での漁業体験、という内容でした。お祭りの日に合わせて平日の開催だったため、参加人数が心配されましたが、まだ夏休み期間中の大学生が、北は青森、南は広島と全国各地から集まり、21名の参加となりました。

今回はそんな将来を担う若者たちが「浜へ行こう!」に参加して、何を見、何を感じたのか、コメントを紹介します。

「被災地の状況をより詳しく知ることができました。現地の方々の生の話、又、仮設住宅の中を見せていただき、衝撃が大きかったです。胸に残るボランティアとなりました」

【仮設住宅の見学】
141002 ①仮設住宅見学「地元の行事を盛り上げることも一つの支援となることを学びました。まだまだできることはたくさんあって、多くの人が東北に興味を持ってもらえるように今回の経験を友人に伝えたいと思います」

【地元の伝統的な祭りに参加】
141002 ②祭り参加
「実際東北に来てみないと、発見できないことがたくさんあった。例えば、地域の人を笑顔にさせることが、どんな影響をもたらすのか、その大切さ。食べもの一つ一つにそれを育て・獲ってくれる人への感謝とか、ボランティアとしてではなく、これから生きていくのに必要な感性を得ることができた」

【漁業体験の様子】
141002 ③漁業体験
活動を終えた若者たちは、被災地に来たからこそ得られた多くの学びを胸に、それぞれの地元に帰っていきました。

【また浜に来るぞー!】
141002 ④記念撮影
次回は、カキ養殖の最盛期、12月に開催する予定です。まだ参加されたことのない方の参加をお待ちします。

====
 募金を受け付けています。 ↓↓↓↓↓↓↓

○郵便振替口座 00170-2-538657
口座名 JEN
通信欄に「東日本大震災」と記載ください。

○クレジットカード:こちら
プルダウンメニューから「東日本大震災」をお選びください。

その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、
JEN東京本部 (03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。

【JEN設立20周年記念の取り組みについてはこちら