シリア難民支援速報

ガザ難民キャンプからザータリ難民キャンプへ

2017.02.16

若いエンジニア、ワエル・アブ・レヒエにとって、今ザータリ難民キャンプで経験していることは、ガザ難民キャンプで自身が経験してきたこととそれほど変わりません。

ワエルは、ガザ難民キャンプでの自身の経験を活かし、ザータリ難民キャンプでは、下水道網プロジェクト第一フェーズの、施設間の下水道管接続に係る建設工事を監督しています。

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【ベースキャンプのJENキャラバンで、一日の進捗を書き留めるワエル】

下水道網プロジェクトは、学校、病院、モスク等の水道網をつなげるため、JENおよびキャンプ内でシリア難民を支援している他団体によって2016年12月に始められました。これらの水道網工事は、コンクリート製分離タンクの提供、下水管の敷設、マンホールの設置等に関連する仕事も含みます。

WASHサービスの提供はJENの責任下にあり、ほとんどのNGOの事務所があるベースキャンプおよびザータリ難民キャンプ3・4・5区にある計58の機関・施設が水道網で結ばれることになります。

日々の通常業務は、まず3・4・5区を歩き回り、キャンプの敷地内を見渡し、前日の活動箇所をチェックするところから始まります。そして掘削と水道管敷設の工事計画を立て、同時に関連するオフィスワークも忘れないように行います。

今日は、キャンプの受付エリアにおけるコンクリート製タンクの設置とその接続工事を行いました。工事では重機を扱い、大きな分離タンクの上げ下ろしも伴うため、工事中は安全が第一です。

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【分離タンクが持ち上げられるのを見るJENスタッフ】

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【分離タンクと学校のトイレを繋げるパイプ接続工事】

ワエルは話します。
「ザータリ難民キャンプに来る前、私はガザ難民キャンプで難民として、契約者の元、下水道網の工事を行っていました。キャンプ住人に、自分のコミュニティにもっとも質の高い仕事を提供するというさらなる責任が加わり、そして私はそれをやり遂げました。」

ザータリ難民キャンプでは、キャッシュ・フォー・ワーク*を通してシリア難民にこのプロジェクトで働いてもらうという、ガザ難民キャンプで彼が経験したものと同じアプローチが取られています。難民を経済的に支援すると同時に、キャンプのインフラに関して難民自身の主体性と責任感を醸成します。

工事の過程ではいくつかのチェックが行われます。掘削孔の深さ、パイプの傾き、マンホールの場所・段切り・絶縁、水密試験。そして、工事の進捗に伴いその質と量を担保するため、すべての試験の記録と結果が毎日更新され、報告されます。

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【パイプの適切な傾きを保証するため、高さを測定】

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【写真上:マンホール下の受けを乾燥させる/写真下:マンホール内部の段切り】

ザータリ難民キャンプが街へと変遷していっている今、ワエルは今の仕事で成果を出しつつ、将来の新しいプロジェクトを探しています。

現在のプロジェクトは2017年2月末で終了予定であり、計103基のタンクが導入され、計2kmのパイプが敷設されます。下水道網第二フェーズの工事が3月から始まるため、第一フェーズを2月末までにすべて終了する必要がありますが、スケジューツはかなり厳しいです。

第二フェーズでは第一フェーズで導入されたすべてのタンクを下水処理場に繋げていきます。
ワエル・アブ・レヒエ
JENヨルダン エンジニア

 

*キャッシュ・フォー・ワーク、「労働対価による支援」は、被災者みずからが復旧・復興のために働き、対価が支払われることで復興を促す支援プログラムのことをいう。

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ザータリの冠水被害に対応中

2017.02.02

先週末、アンマンに今年初めて、雪が積もりました。

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ザータリキャンプのある地域では雪は降らなかったものの、週末を通して雨が降り続いたため、キャンプ内各所で冠水被害が増えました。例年通り、JENを含む水・衛生関連の支援を担当している団体は、汚水汲み上げトラックを冠水被害の大きいエリアに送り込み、被害を縮小できるよう尽力しました。

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【冠水した商店街】

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【冠水した住居エリアの道】

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【汚水汲み上げトラック】

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【ユニセフに被害状況を説明するJENスタッフ】

まだまだ雨期は続きます。シリア難民の方々の住居に水が浸入しないように、住居エリアの道が冠水しないように、ザータリキャンプの人々の生活に支障をきたさないように、JENは雨期特有の支援を今年も続けています。

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ザータリ難民キャンプでのリサイクリング事業

2017.01.19

私の名前はモーメン・オマリです。ザータリ難民キャンプでリサイクリング事業を担当しています。
一般的にリサイクルには様々な利点があり、私たちの事業では次のような効果を想定しています。限られた資源の有効活用、キャンプ内の清潔な住環境を維持するためのゴミの削減、そして男女共により広い年齢層の難民に対する新しい収入機会の創出です。

このリサイクリング事業は2015年夏に欧米系の国際協力NGOが、キャンプ内12区域のうちの1区域で試験的に開始し、2016年11月までに全ての区域で実施されるようになりました。JENはこの国際協力NGOと協力しながら3,4,5区でのリサイクル事業を担当しています。

事業の目的はガラス・金属・布・段ボールや紙などのゴミを減らすため、日常生活で発生するリサイクル可能なゴミを回収することです。これらの資源ゴミは各世帯から集められ、キャンプ内の居住区域から離れた場所にあるリサイクルセンターに送られ、そこで種類別に分けられます。

JENの担当区域では、24人のシリア人女性がコミュニティー動員係として、また18人のシリア人男性が資源ゴミを回収する係として働いています。コミュニティー動員グループはこのリサイクリング事業について、またどのように人びとコミュニケーションを取り、メッセージを伝えるか等について研修を受けました。資源ゴミの分別はシリアの人びとにとって馴染みのないことなので、私たちはこの事業の重要性や、どんなゴミを集めればいいのかについてまず説明しました。
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【スタッフが人びとに事業について説明します】

 

研修のあと、コミュニティー動員グループはそれぞれの家庭への訪問を始めました。一方、資源回収グループは資源ゴミを集めるために各世帯を訪ねました。コミュニティー動員係の説明でこの事業の意味をよく理解した家庭は、資源ゴミを分けて取っておくことに協力してくれます。資源ゴミの分別をやりやすくするため、私たちは各家庭にゴミ箱を配りました。そしてこの事業がうまくいくよう、私はチームの業務進行状況をモニターし、チームメンバー間の調整を図りました。
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【各家庭にゴミ箱を配布】

 

コミュニティー動員グループは、この事業に対する理解が得られず、資源ゴミの回収に協力してもらえない家庭があったり、資源回収グループとの調整がうまくいかないなどの問題に直面しましたが、私はそのような場合にもアドバイスをし、一緒に解決にあたるようにしました。
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【女性住民たちとのグループセッション】

 

しかしそれでも解決しない場合は、私が直接その家を訪問しこの事業の目的について話し合い、彼らを説得すると同時に、そうしたやり方をチームメンバーに見てもらうようにしています。コミュニティー動員チームはこうした問題を一つずつ解決していくことで、コミュニケーション能力を少しずつ向上させています。
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【事業を人びとにどのように説明したらいいかについてのスタッフ間での話し合い】

 

過去5年間の人道支援団体での経験を通して、私は、困難な状況にいる難民とどのように向き合い、どう支援していくべきかを学びました。難民の人びとに役に立っていると感じるとき、自分のことを誇りに思い、さらにスキルを向上させたいという気持ちになります。私はさらにマネジメントスキルの向上を図りたいと思っています。

モーメン・オマリ
リサイクリング 事業担当

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戸別トイレの改良工事スタート!

2016.12.15

現在、ザータリ難民キャンプに住む多くの人びとは住居の敷地内に、自らまたは、技術を持っている他の難民の方に依頼をして、トイレを設置する人が増えています。そのため、支援団体が数年前に設置した公共のトイレ施設を使用する方はほとんどいなくなり、公共トイレはその役目を終えようとしています。

しかし、技術やお金がなくいまだに戸別トイレを持つことのできない家族もいます。また、トイレを持っていても、住居の床に穴があるだけや、壁がない、換気用の窓がない、ドアに鍵がかけられないなど、水・衛生支援関連団体で定めている最低基準を満たしていないトイレ設備が数多く見られます。

難民の方々が尊厳のある暮らしができるよう、現在JENは急いでトイレの改良工事を進めています。

 

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【住民が自ら設置したトイレ(工事前)】

 

 

 

20161215_JD_after restored toilet2

 

 

 

 

 

 

 

【改良したトイレ(工事後)】

 

 

 

20161215_JD_the outside of the restored toilet3

 

 

 

 

 

 

 

【改良したトイレの外観(工事後)】

 

 

 

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【改良作業中のトイレ工事チーム】

 

 

 

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【洗面台を設置中】

 

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試行錯誤のバザー開催

2016.12.01

11月中旬、JENのコミュニティセンターでバザーを開催しました。8月の支援速報でご紹介した、女性参加者を中心としたリサイクル事業の3回目のバザー開催です。この催しは2016年5月以来となります。ここでは、絨毯、冬物服、子ども用のおもちゃ、家の装飾品など、古着を再利用し、半年かけて製作した手作りの商品を売って収入を得ることを主な目的としています。

当日は、リサイクル事業の参加者が中心となり、JENスタッフのサポートを得ながらバザーの準備を行いました。バザー開催の約2週間前からのチラシの配布、口コミでの宣伝、関係支援団体へのメールでの情報共有などの効果もあり、最終的には90名以上のシリア難民を含む約100名が来場しました。

 

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【バザーの準備完了】

 

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【商品を吟味する来場者】

 

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【バザー商品の数々】

前回のバザー来場者は100名以上であったものの、来場のみで購入にまで至らない人が多かったため、今回はその反省を活かし、参加者たちの提案で、来場者層を考えた値段の設定、よりニーズに合わせた商品の製作や、より積極的にバザーの告知を行うなど、試行錯誤を繰り返しました。その努力の成果もあり、今回は前回の4倍近くの、100ヨルダン・ディナール(約15,500円)の収益となりました。

 

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【リサイクル絨毯を選ぶ支援団体スタッフ】

リサイクル事業の大きな目標は、難民の女性たちに中古衣類を再利用したハンドメイドの手工芸品を作ってもらい、それを売ることで収入を得て、キャンプ生活の質向上につなげることです。難民キャンプでの生活は、収入を得る機会がとても限られています。このような状況の中、この活動を通じて小額ではあるものの、収入を得て1歩ずつ自立への道を歩み始めている難民女性たちをサポートすることは、JENスタッフにとっても大きな喜びとなっています。

次回のバザーは、今まで3回にわたり開催してきた4区から離れ、3区のJENコミュニティセンターにて開催しようと考えています。開催場所を変えることによって、今まで遠すぎて足を運ぶことのできなかった方にも来場してもらいたいからです。難民女性たちのさらなる創意工夫がみられることを楽しみに、JENは収入創出サポートを続けていきます。

 

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