7月7日、渡波地区にある自治会館「黄金浜会館」を主会場に、お祭りが行われました。
「黄金浜会館」は、渡波地区西部にある地域会館ですが、津波により天井まで浸水し、壁が抜けるなど、大きく破損しました。しかし多くのボランティアの手によって泥出し、応急修理が施され、さまざまな用途に利用されてきました。
JENでは、2011年6月から、会館を中心とした地域コミュニティへの支援を継続して行っています。
天井まで浸水し、壁が抜けてしまうほどの威力でした。
応急修理後は、さまざまな支援団体の支援活動の拠点として、周辺在宅被災者のための物資配給、炊き出し、心のケアなどが行われてきました。
JENでは、黄金浜会館管理運営委員会からの要請を受け、昨年秋から本格的なリフォームに着手しました。
【リフォームの準備】
【リフォーム後】
下の写真は、お祭りの会場準備をしている様子です。
当日はあいにく雨天でしたが、100人を超える人びとが集まりました。
【会館前の広場には、夜店。】
中央の青年は、会館の修繕工事を請け負っていただいた、地元黄金浜の大工、今野さん。
市民ボランティアとしてがれき撤去活動なども率先して行うナイスガイです。
【夕方からは、カラオケ大会!】
【ゴスペルライブ!】
ほかにも、フラダンス、弦楽奏など、さまざまな催しが行われました。
お祭り会場には、地域の皆さんの笑顔があふれていました。
建物をきれいに修繕することはもちろん大切です。しかし、その建物を使う“人”への支援はもっと大切です。かつて会館の運営委員であった方々のなかには、震災によって亡くなってしまった方、依然避難生活を続けている方も少なくありません。そのため、地域会館を運営する主体、会館の自治機能は失われたままでした。
そこでJENでは、運営委員会の再組織のため、周辺住民の方どうしの話し合いやワークショップの場を設定するなど、コミュニティによる円滑な運営ができるよう、サポートを行っています。
次回以降は、会館運営のサポート、コミュニティ支援の様子についてお伝えしていきます。
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口座名 JEN 通信欄に「東日本大震災」と記載ください。
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その他、銀行へのお振り込みに関しては、恐れ入りますが、ジェン東京本部(03-5225-9352 担当:富田、浅川)までお問い合わせください。
JENでは昨年10月から、浜の人たちに漁網材料を配布し漁網を編んでいただく、そして完成した漁網を津波により漁具が流出した漁師さんに使っていただく、という収入創出事業を、4つの地区(表浜地区、東浜地区、裏浜地区、石巻地区)で始めました。
6月29日、表浜地区での漁網支援をご支援いただいている雑誌「STORY」「美ST」の皆様とともに、視察に行ってきました。
今回お伺いした表浜地区給分浜(キュウブンハマ)の高橋さんは、自分のことを“小漁師” と呼びます。“小漁師”とは、季節ごとの魚や磯もの(貝、海藻など)をさまざまな仕掛けや素潜りで採り、生計を立てる漁師さんです。
シャコエビ漁は、網の巻き上げ機 のついた小舟で行います。
港から10分ほど船を走らせると、旗が立っています。この旗が仕掛けの目印です。
【巻き上げながら、かかった獲物を外していきます】
【船上で作業をする高橋さん】
【網から外されたシャコ】
高橋さんは、奥さんと息子さんの3人で漁を行っています。奥さんの照代さんは言います。
「震災後は私も、とりあえずラーメン屋さんでアルバイトをしていたんだけど、漁網づくりをきっかけに、こうやって海の仕事に戻るようになったの。そうするとやっぱり楽しいし、やりがいがあるの。もちろん大変なこともたくさんあるけど、ね。」
【高橋さんご夫婦のお話に耳を傾ける「STORY」「美ST」の皆さまとJENスタッフ】
「これからは家族も一緒にやるし、養殖にも挑戦してみようか、とも考えてるんだ。」
当初、震災でなにもかも失ったことから、“漁師をやめてもいいんだよ”と息子さんに伝えたそうです。しかし息子さんは、“俺は漁師しかできないから。漁師で仕事をすることを覚えてしまったから。漁師をやるよ”と、漁師を続ける道を選ん だのだそうです。
漁港のかさ上げと整備、流出した船や漁具の調達、仮設住宅から高台への移転…、未解決の課題はまだまだ山積していますが、できるところから取り組む浜の人びとの力強さを感じました。
JENはこれからも、復興に向かって進んでいく人びととともに、歩み続けます。
引き続きJENの活動への支援をお願いいたします。
JENでは、昨年より石巻の各浜においてさまざまな漁業支援活動を行っています。
今回は、JF石巻地区支所管内の石巻10浜での取り組みのご紹介、第2弾です。
石巻10浜へのこれまでの支援についてはこちらをご覧ください。
浜への“番屋”設置第一号が、先日、桃浦にて行われました。
【設置前に、安全祈願】
さて、“番屋”とは、休憩や作業をする場所や小屋、という意味の漁師ことばです。
写真のとおり、桃浦は港湾施設、住居のほとんどが津波によって壊滅的な被害を受けました。
現在、桃浦では16軒の漁師さんが漁業再開へ向けて働いています。その全員が浜から離れた仮設住宅や民間借り上げ住宅で生活を送っています。中には、80㎞離れた仙台市内から通っている方もいます。
これから本格的な夏がやってきますが、通いで仕事をしている漁師さんたちには、お昼休憩をする場所さえありませんでした。
番屋は港の正面に建てられました。そこは、かつて漁協の建物があった場所です。
「これで夏の間も落ち着いて仕事ができるよ。ありがとう!」
【「ありがとう」 固い握手を交わしました。】
皆さんの笑顔を胸に、JENはこれからも継続的な自立支援活動を行っていきます。各浜への番屋の設置は桃浦を皮切りに、共同利用を含め5か所で予定されています。
その様子は、順次支援速報でお伝えしていく予定です。
【桃浦の皆さんと、記念撮影】
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日和大橋を渡ると見えてくる、あの巨大缶詰。
「被害の象徴として残しておきたい」という意見もあれば、
「見るたびに津波を思い出す」という声も多数あったことを受け、
本日、解体工事が始まりました。
朝9時前から始まった解体工事。
お昼前には既に巨体は運びだされていました。
宮城県は牡蠣養殖の全国でも有名な産地ですが、毎年春から夏にかけて、牡鹿半島の東浜や表浜を中心に、シャコエビ漁が行われます。お寿司のネタでおなじみ、あのシャコです。
しかし、シャコ漁のための網は、そのほとんどが津波によって流されてしまいました。さらに震災後、漁網は全国的な品薄状態が続いており、新たに購入することもままならないような状況でした。
そこでJENでは昨年10月から、浜の人たちに網の材料を提供して編んでいただき、編みあがった網を漁師さんに使ってもらう、という収入創出事業を始めました。
完成した漁網はいったんJENで買い取り、その後、各漁協支部を通じて漁師さんたちに公平に分配されます。
こうすることで、漁網を編む人と、それを使って漁を行う人、それぞれに収入をもたらすことが出来るのです。さらに、ベテラン漁師さんが若い人たちに編み方を教えながら作業をすることで、漁網を編む技術の伝承、世代間の交流などの効果も生まれます。
シャコエビは活魚として生きたまま、市場へ出荷しますが、それに欠かせない“スカイタンク”の支援も行っています。スカイタンク支援については、こちら(5月の支援速報 お〜い、スカイタンクが来たぞ!をご覧ください)
例年は4月中ごろから漁期に入るのですが、今年は海水温が低かったため、5月中旬頃から本格的な漁が始まりました。
6月21日朝、漁師さんから、「シャコエビがいっぱい揚がったよ!」という一報が入り、さっそく様子を確認してきました。
【水揚げされたばかりのシャコエビ】
【一つ一つ、網から外していきます。】
シャコの市場価格は、今年は例年の2〜3倍 となっています。この日は大漁で、一軒あたり50kg前後の水揚げがあったそうです。主な収入源である養殖漁業は、実際に商品として出荷するまでに何年もかかります。すぐに“出荷できる”“収入になる”ことに、漁師さんたちは手応えを感じている様子でした。
【“仕事ができる”ことが本当にありがたい】
「100反以上あった網がすべて流されてしまった」という写真の狐崎浜の平塚さんご夫婦は、「網の支援のおかげで、こうして“漁ができる”ことが本当にありがたいの」と話してくださいました。
シャコエビ漁網の支援は、今回取材した東浜のほか、表浜でも行っています。
次回は第二弾として、表浜を舞台に、船の上から、実際の漁の様子をお伝えする予定です。
【台風一過。浜には青空が広がっていました】
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