シリア難民支援速報

ザータリキャンプで出会った家族

2018.01.18

先日、キャンプの中でも特に生活困窮層を対象とした支援の一環で、ザータリ難民キャンプ内で暮らすある家庭を訪問しました。老夫婦と4人の姉妹が暮らしていますが、父親は精神的・身体的に障がいやストレスを抱えており、働くことができません。また、娘さん4人は成人していますが、うち1人は両足が麻痺していて自由に歩けません。

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最初はみなさん緊張しているようであまり話をしてくれませんでしたが、ひょんなことから足の悪い娘さんが編み物を趣味にしていることが分かりました。とてもシャイな若い女性で、なかなか見せてくれないのですが「是非見せてほしい!」と何度もお願いしたら、ようやく恥ずかしそうに出して見せてくれました。そうしたらそれがとてもきれいなものだったのです!

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「とってもきれい!色使いも鮮やか。ハンドメイドとは思えない!」そうやって話をしていくうちに、少しずつ雰囲気も打ち解けて、他にも、彼女が描いた絵なども見せてくれました。まわりにいた姉妹や母親も笑顔になっていました。

この家族は、経済的に満足する生活は送っていません。キャンプは障がいをもった女性にとって決して暮らしやすい場所ではありません。そんななかでも、夢中になれるものがあって、それで自分も家族も笑顔になれるのは、とても大切なことだと思います。

JENは厳しい生活を送りながらも前向きに生きようとする人びとにこれからも支援を続けていきます。


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jordan

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手作りのマットレス・クッションカバー

2017.12.21

JENはザータリ難民キャンプで女性のコミュニティ共助グループ活動を支援しています。「私の家族と、より困難な状況にあるもう一つの家族の生活をほんの少しでもよくしよう」というコンセプトで、自立や共助を促進しながら、特に困難な状況にある家族を支援することが目的です。

参加者の女性たちは、9月からマットレスカバーとクッションカバー制作に取り組みました。11月に全部で477セット(マットレスカバー1+クッションカバー2=1セット)を作り終え、制作活動に参加することが難しいより困難な状況の家族を訪問し、プレゼントしました。JENは材料購入を支援し、活動のファシリテーションをするだけで、できるだけ参加者の自主的な取り組みに任せるようにしています。

制作に参加した女性たちと、受け取った家族からの声が届きました。

まずは、制作活動に参加した女性たちから。

3人の子どものお母さんウム・ナディムは、「ボランティア活動に参加するのがはじめてでしたが、ぜひ次の活動にも参加したいです」

フダは他のNGOで仕事をしていますが、休み時間を利用して制作に参加しました。「コミュニティの役に立てる時、自分が強くてクリエイティブな女性になれたと感じます」

ウム・シャケブは、自分の家にあるミシンを使って、夜にも制作をしました。「作るのは大変だったけれど、他の家族に渡した時の喜びで、苦労は全部忘れました」と話してくれました。

続いて、受け取った家族からはこんな声が届きました。

アイシャ(61歳)は、夫を亡くし、一人で暮らしている身体の不自由な女性です。近所の女性たちがマットレスカバーを持ってきてくれた時に、とても驚き涙を流して受け取りました。

ハナン(30歳)は、夫を亡くし、5人の子どもを抱えています。「子どもが多いので収入を得るために家を離れるのは難しく、このプレゼントで30JD(約5000円)が節約でき、とても助かります」

私たちは、小さなことでも身近な誰かをサポートすることで、生きる意義を知ることができると信じて活動しています。

JEN生計向上事業チーム
イプティハル・ハラーシェ

【ボロボロになったマットレスカバー。キャンプでは、このマットレスがベッドの代わりです】
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【布を切る様子。ワイワイガヤガヤにぎやかにおしゃべりをしながら】
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【ミシン縫いの様子。参加者が互いに教え合っています】
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【制作した女性たちが、足の悪いお年寄りにカバーをプレゼントし、カバーをかけるのを手伝っています】

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冬の到来

2017.12.07

ヨルダンには、日本と同じような季節の移り変わりがあります。砂漠地帯にあることから朝晩は日中と比較してかなり気温が下がりますが、日本のほうがやや寒いかなぁ、という感じです。

もっとも大きな違いとしては、雨季の時期でしょうか。日本では、春と夏の間に梅雨がありますが、ヨルダンでは晩秋から冬にかけての数ヶ月に1年分の雨が降ります。

今年は、昨年と比べて気温が下がり始めるのが遅く、生活をする上では楽でしたが雨の遅れが心配されました。11月中旬には、イスラム教に関する全てのことを管轄する省(the Ministry of Awqaf and Islamic Affairs)の通知により全国のモスクの金曜礼拝で雨を請う祈りが行われたおかげか、11月後半からは雨が時々降り始めました。この特別な祈りは、預言者モハメットの時代から続く儀式です。

ザータリキャンプでは10月から、冬の悪天候による影響を軽減するための準備が始まりました。キャンプがある地域は、土壌が粘土質であるために雨が降ると雨水が地面に浸み込まず地上に水が溜まるため、低いところに位置する家庭では、最悪の場合床上浸水し、避難せざるを得ないこともありました。また、降雪や暴風も想定されます。

【キャンプ内の様子(2016-2017年 冬)】
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そのため、これまでの経験から少しでも被害を少なくするために、セクターごとに事前の予防・緊急時の対応計画などが話し合われています。その一環として、ガスを購入するためのバウチャーや子どもの冬服を購入するための現金の配布、毛布や食料品の配布が行われています。

JENは水衛生関連団体の一員として、水の供給、下水の汲み取りなどの通常の水衛生関連サービスが問題なく行われるように、去年の被害状況を考慮して一時的な給水タンクの設置・公共タンクの位置の移動を計画しています。また、雨が降った際に浸水する場所に水が溜まらないように設置した側溝の詰まりを解消する、または新しい側溝を設置するなどの工事も行われています。一方で、住民に対しても各々ができる準備をするように促したり、悪天候の際の注意事項などを伝えたりしています。

去年に比べて特に対策が必要なのは、現在キャンプ内で建設している上下水道ネットワークの工事現場の安全性の確保です。下水道のネットワーク工事では、深いところでは5-6メートルも地面を掘るため、通常時でも安全対策には細心の注意を払っています。これからの季節、地上を流れる雨水が工事現場に流れ込み、地面と水面の区別がつかなくなることで、車両や通行人が穴に落ちることなども想定され、建設業者とともに対応・事前準備の必要があります。また、掘削時の土が給水トラックや汲み取りトラック移動の妨げとならないようにする必要もあります。

これからの数ヶ月間、悪天候は避けることはできませんが、できるだけ被害が少なくなるよう、関係者と密に連携しこれまでの経験から得た教訓に基づいた準備・対策をとっていきます。

 
【道路が地面より高いため、道路脇にとどまってしまった水を流すために、アスファルトを一部分取り除く様子(ザータリキャンプ9区)】
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日本からの訪問者(事業モニタリング)

2017.11.16

JENの支援活動は、支援者の皆さまからのご寄付に加え、国連ユニセフやジャパン・プラットフォーム(以下、JPF)とパートナーシップを組み実施しています。

10月23日、24日、25日に、JPF東京本部から2名の職員がヨルダンを訪れ、このうち2日間はJENが2016年から2017年4月までの約1年で実施した支援活動のモニタリング(視察)を行いました。この1年では、シリア難民生徒を受け入れて老朽化が加速したホストコミュニティの公立校のトイレ・洗い場など水衛生施設の整備、また生徒への衛生促進活動を実施することができました。

今回の視察団には、活動を終えた複数の学校で支援後の水衛生施設を視察していただきました。施設を清潔に保つ努力をしている学校だけでなく、衛生的に保たれていない学校も対象にしました。ヨルダンの男子校では一般的に、自助努力による学校施設の維持管理が喫緊の課題となっています。訪問先では、それが私たちの目にはどんなに非衛生的に映っていたとしても、現地の人びとは「JENの支援によって衛生状況や生徒の態度がはるかに改善・向上した」と嬉しそうに話してくれました。

【衛生的に保たれていない学校の例】
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ヨルダンの公立校には、水衛生施設の維持管理基準があります。こういった学校は、基準では平均を下回ります。それでも学校側は、改善・向上の兆しが見られていると前向きに受け止め、一歩一歩あきらめずに努力を続けています。今回は、JPFにこのような現状を知っていただくことが出来ました。

【モニタリングの様子】
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施設を維持管理する際の良し悪しは、学校長や教員のモチベーションにかかっていると言っても過言ではありません。たとえ今は維持管理の基準値を満たしていなくても、努力を継続していくことが大事なのです。そのため、JENは、支援事業が終了した後も学校を度々訪問してモニタリングを実施します。こうして、教員と話し合う機会を大切にしています。

 

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設営から5年、困難を乗り越え続けるザータリキャンプ

2017.10.19

私の名前はアリ・アルジャドアです。私は現在、JENのアドミンマネージャーをしています。
2013年2月にコミュニティ動員マネージャーとしてJENで働き始めました。その頃、JENはザータリキャンプで衛生促進活動と衣類配布を行っていました。

【コミュニティでの衛生セッション】
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【2013年に行われた衣類の配布】20171019_JD_02_cloth

ザータリキャンプは、シリア危機が始まった後2012年の7月に開設されました。ヨルダン国内、シリアとの国境から13kmのところにあります。ザータリ村に開設されたため、ザータリキャンプと名づけられました。キャンプの広さは6 km2に及びます。
キャンプ開設当初は、シリアの人びとは、安全な地を求め、荷物を何も持たずに自分たちの地を離れることを余儀なくされていました。彼らはヨルダンとの国境へと辿り着つくと、ヨルダン軍のサポートを受けてザータリキャンプにやって来ました。

【2013年のザータリキャンプ】
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【ザータリキャンプでの給水タンク設置】
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日々、想定以上の大量の難民が次々とやってきて、NGOの支援が間に合わず、難民は不満を募らせていました。一方でNGO職員もまた、難民の受け入れから彼らが尊厳を持って生活できるようになるまで、多くの課題に直面してきました。

キャンプへの入居に際しては、到着後に各世帯単位で(1世帯平均5人)、キャンプの入り口に設けられたUNHCRの登録所にて登録を行います。その後、テントとマットレスを受け取り、コミュニティ動員スタッフによって、割り当てられた場所へと案内されます。毎日水と食料が配布されなければいけませんし、食料以外の生活必需品も必要です。また、医療サービス、高齢者・障がい者・新生児に対する公共サービスも確保されなければいけません。

キャンプへやってくる難民の数は、平均すると毎日100~200人でしたが、日によってはその数が3000人に昇ることもありました。その状況では、NGOが理想とする支援を実施することの難しさが容易に想像できると思います。

私は、シリア難民がザータリキャンプにやってきて定住するまでに、私たちのような人道支援団体が直面した困難や、何もなかったこの地が街のように変化を遂げたこの5年の間に起こった、キャンプ内の様々な進歩を多くの人に知ってほしいと思っています。

私は、難民が尊厳をもって生きられるよう尽力し、直面する課題に対応してきた全ての人道支援スタッフに感謝したいと思います。

【上下水道の整備】
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