イラク

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イラクでの活動をJENは2003年よりイラク・ヨルダン国境の難民キャンプでの緊急医療支援から活動を開始しました。フセイン政権崩壊後、教育環境が悪化の一途をたどるなか、2018年までの間、一貫して社会的に弱い立場に置かれがちな子どもたちへの支援を優先し、校舎と衛生施設の修復および衛生教育事業を行いました。この活動は、バグダッド市内に限らず、キルクーク県、サラハディーン県、バビル県、ディヤラ県、アンバール県へと広がり、民族・宗派によらない公平な支援として、イラクの復興に貢献してきました。

2014年、武装勢力によるイラク国土一部制圧などに象徴されるイラク危機が起こりました。これを受け、JENは同年10月より、武装勢力制圧地域からイラク北部クルド人自治区に逃れてきた人びとへの緊急支援、そして解放された故郷に帰る帰還民への緊急・復興支援を始めました。

2016年度の分野別実績
イラク中部・北部で避難民児童を受け入れている学校14校の環境改善
(バクダット県、キルクーク県、バビル県、サラハディーン県)
7,826人
イラク危機による影響を受けた国内避難民、帰還民、
ホストコミュニティに対する緊急支援
51,588人

故郷に帰るその日まで -国内避難民の緊急支援-

2014年6月以降、武装勢力の活動により、イラク情勢は再び悪化していました。さらに2016年10月16日から、政府軍による武装勢力からのモスル奪還軍事作戦が始まり、2017年2月現在で約300万人の方が故郷から逃れ*、避難生活を送っています。

JENは、2014年10月より多くの人びとが身を寄せるクルド人自治区内に支部を開設し緊急支援を開始しました。ホストコミュニティ(現地受け入れコミュニティ)や避難民キャンプで避難生活をおくる人びとが、故郷に戻ることができるようになったとき、家族全員が健康であるよう、安全な水、衛生的な環境を提供しています。そして、故郷から離れている間に得た知識や経験を故郷に戻ったときに活かせるように、水衛生設備の補修技術の習得訓練など、避難民のキャパシティビルディングにも取り組んでいます。

*出典: IOM Iraq Mission Displacement Tracking Matrix DTM (The statics of IDPs) 2017年2月時点

‘ふつうの生活’を取り戻す ―武装勢力から解放された地域への支援―

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2014年以降、武装勢力とクルド自治政府治安部隊(ペシュメルガ)・イラク政府軍との戦闘は続いていますが、一部の地域は武装勢力から奪還されています。そういった解放された地域には、2017年2月時点で既に約150万人が帰還していますが、紛争前の生活を取り戻すのは容易ではありません。*公共施設や家屋は破壊され、電気や水へのアクセスもままならず、生計手段は失われています。

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JENは故郷に戻った人が、そこにとどまり、日常生活をすぐにスタートできるよう、破壊された水設備が修復されるまでの給水や、設備の修復支援を行っています。

*出典: IOM Iraq Mission Displacement Tracking Matrix DTM (The statics of the returnees) 2017年2月時点