イラク

イラクの基本情報

国名 イラク共和国( Republic of Iraq )
首都 バグダッド
人口 3,481万人(2014年:世銀)
面積 43.74万km2(日本の約1.2倍)
人種・民族 アラブ人(シーア派約6割、スンニ派約2割)、クルド人(約2割)、トルクメン人、アッシリア人等
言語 アラビア語、クルド語(共に公用語)
宗教 イスラム教(シーア派、スンニ派)、キリスト教他

出典:外務省ホームページより 2017年1月現在

社会的に弱い立場に置かれがちな子どもたちへの支援(2003年8月~2013年12月) 

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戦争やその後の経済制裁を経て、イラク国内の多くの学校の設備が老朽化しているにも関わらず、予算不足のため修復されずに放置されていました。2003年に起こったイラク戦争でも、空爆や爆弾の被害にあい、その後の略奪を受けてさらに学校環境が悪化しました。特に、貧困地域の小学校は、安全で衛生的な学習環境からはほど遠いのが現状でした。JENは、2003年8月からバグダッド市で、特に貧困状態にある地区を中心に小・中学校の修復と衛生教育の事業を実施しました。

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トイレや水道などの水周り設備の修復・再設置に重点を置きつつ、子どもたちが安全で衛生的な学校環境で学べるように、イラクの教育省・ユニセフと協調しながら学校を修復しました。衛生教育では、まず教師を対象にした衛生促進ワークショップを実施し、修復した水・衛生施設をどう使い、いかに生徒の健康に役立てるかなどの指導を行いました。また、修復後も学校の維持管理がきちんとなされるように、掃除用具の配布や生徒による掃除の推進などもサポートしました。子どもたちには歯ブラシやタオル、石けんなどをまとめた衛生キットを使って、実践しながら楽しく学べるよう工夫しました。

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2009年からは、アンバール県、バビル県、キルクーク県、ディヤラ県へと活動地域を広げました。治安の改善により、より広い地域を対象にできるようになったことは、地域格差の少ない支援、格差の少ない教育サービスの提供に繋がっており、民族・宗派によらず平等な支援に繋がりました。

バグダッド市内の下水設備の修復事業

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バグダッドの下水システムは、学校同様、経済制裁による財政悪化に伴う設備やその維持管理不足で深刻な状況でした。施設の不備により大量の下水が排水と共に、空き地などに溜まり、その付近を子どもたちが遊ぶこともあるため、住民の健康被害を引き起こす恐れがあります。また、雨が降る冬には、道路一面に下水・排水が溜まり、人も車も通過できない状態になる地区もありました。こうした状況の中、 2004年8月からJENは下水システムの中でもポンプ設備の修復を行い、市内に下水が溜まるのを防ぎ、人びとの衛生環境改善に貢献しました。

 イラク戦争から始まったJENの緊急支援

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2003年3月の米英によるイラク攻撃で始まったイラク戦争、そしてそれ以降の情勢悪化に伴い、イラク国内の経済・社会基盤は破壊・略奪され、人びとの生活レベルは著しく後退しました。隣国ヨルダン国境にイラクからの難民が避難し、住居や食料、医療サービスの支援が緊急に必要となりました。 JENは、2003年6月から8月まで、BHNテレコム支援協議会と共に、ヨルダン国境緩衝地帯とルワシッド郊外にある2つの難民キャンプにて医療支援を実施。各キャンプに診療所を設置し、述べ4,340人の診察と衛生教育を実施しました。

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また、イラク戦争後も各地で日常的に爆弾テロなどが起こり、一般市民の日々の身の安全も脅かされている状況でした。こうした状況の中、上下水や電気、教育や保健分野などの分野での支援の必要性が見られました。そこでJENは首都バグダッドに事務所を開設し、フセイン政権下で維持費がなく老朽化し、戦争とその後の略奪により損壊したバグダッド市内の小学校で修復事業を開始しました。修復作業は、入札により決定した現地の業者と契約を結んで実施し、壁や床の張り替え、窓やドアの設置、電気配線の修復、トイレや手洗い場の設置などを行ないました。また、JENは下水システムのポンプ設備の修復を行い、市内に下水が溜まるのを防ぎ、人びとの衛生環境改善に貢献しました。そのような中、2004年からは、治安悪化に伴い、国際スタッフはヨルダンのアンマン事務所を起点に、イラク国内では現地スタッフを中心に活動することになりました。